資本主義のサブシステム化と意識モデル(欲求、システム、理想モデル)の関係
資本主義をサブシステム化すると良いのでは?という意見を前回記載しました。ポストキャピタリズムに関する議論では、修正資本主義として複数のアイデアが出ますが普及と現状肯定派の岩盤突破に難しさがあります。そこに、異なる視点を提供できるかなと考えます。
あなたは、あなたの会社がお金を儲けるのは何のためですか?つまり、メインシステムを何としますか?と問うこと。それに何を選択するかは一旦委ねられることで、◯◯イズムになることを回避することができます。(いずれ、分離と統合は一つになるでしょうが、現状は古い枠組みからの分離エネルギーの拡大が必要でしょう。)また、これは、多くの人が考えねばならないことだと言う意識は、すでに到来していると考えるからです。
そのことについて、もう少し洞察したいと思います。まず、サブシステム化について明確にしましょう。初めて自転車に乗る時には、転びながら注意して乗るようになります。しかし、一旦覚えてしまうと、何も意識せずに乗るようになります。このことを、ここではサブシステム化といいます。つまり、無意識のコントロールに置くということですね。実際、私たちは物事を顕在意識で処理しているときより、無意識下で処理している時の方が遥かにうまくやっているでしょう。表層意識と深層意識のスペックが全然異なるのですから当然と言えば当然かもしれません。
では資本主義のサブシステム化とはどういうことか?一般的に私たちの日常で比較的たくさんの時間や労力はお金のために使われます。はたらくにおいても、暮らすにおいても先立つものが必要なことは間違いありません。それへの不安から様々な問題が起きています。これらが、サブシステムに任せていたら自動でうまくいくという社会。良いと思いませんか?
実際に私たちは、そこに向けて進んでいるのです。かって自営業者より都心のサラリーマンが憧れられた時代がありましたが、その背景には、暮らすお金の心配を一定範囲でしなくて良いということであったでしょう。
例えば、「争いのない世界へ」
これは、いつの時代も願いでしたし現在もそうですね。しかし、戦国時代の願いと、現在のそれでは意味が全く異なります。当時から見ると、現在は戦のない時代と言えるでしょう。(千代田区が渋谷区に襲われたということがないかぎり)このように、社会の願いは、多くの人の願いとなり、無意識に定着するときちんと実現するのです。それが文明の発展であり、それは一人の人間によって起きるというのは、これもまた、英雄待望論としての幻想で、詰まるところみんなの意識レベルの進化に社会は依存しています。
では、私たちの意識モデル、すなわち(欲求、システム、共同理想)はどう言った状態からどういった状態へシフトしようとしているでしょうか?以下に、図解しました。
もちろん、今は過渡期です。
だけど、この記事を読んでくださるような方は、古いモデルをいかに脱構築できるかに関心があるはずです。こうした過渡期に、心理的には、不安なので過去にしがみつこうとします。しかし、ここは勇気を持ってください。明治維新の幕藩体制側についた脱藩浪士か、江戸幕府側についた新撰組。どうぞ、迷ったならば、新しい側につくことが、生き延びる上で重要です。
1)ポストマテリアリズム
これは、「豊な時間」「豊な場所」「豊な人間関係」など、物質以外の幸福に必要な要素に意識が向かい始める時代。幸福学などが言うようにそれは物質に依存しない。もちろん物質は最低限必要だがその「不安と恐れ」から解消されるともはや、幸福の増進にはあまり関係ない。
2)ポストキャピタリズム
これは、資本主義を「サブシステム」するということだ。つまり、一定範囲の物質的豊かさの継続には必要だが、日頃あまり意識しなくていい状態にする。それはまるで、初めて自転車に乗る時と慣れた時に意識しないのと同じだ。効率化に関してはAIやロボットに任せ、人間は豊かに、幸せに生きることを考える。
3)ポストグローバリズム
資本主義社会を推し進めるためのワンワールドとしてのグローバリズムから、多様性が花開くことをよしとする、グローカル、ユニバーサリズムへ。
4)スピリチュアル・エンプティネス
現実認識がオレンジレベルで、意識がターコイズになると、心と身体が分離せざるを得ない。この状態がスピリチュアル・エンプティネス。分断を超えるには自らが分断を超えるしかないように思う。
もしあなたが、もっともっと物質的満足が欲しければ内側のオレンジの意識状態にいます。なので資本主義世界の中で生きることが必要でしょう。そのシステムの中で生きることがあなたの世界観から合理的と言えます。これは、環境の問題と言うこともできますが直接的には意識の問題です。あなたの意識が欲することを、認知可能な合理的なシステムの上で獲得しようとするなら、そのシステムが重要であると言う世界観を持たねばなりません。一般的には多くの人は
「こう言う世界観が前提なのだから、このシステムが合理的であり、あなたはこれを欲するでしょ?」
と言うのを受け入れているように思いますが、実は逆で
「あなた自身の意識・欲求がまずあり、合理的システムとして何かを選択し、それを成り立たせている世界観を強化している」
と言えるのです。
ここで、オレンジのリングからターコイズのリングへ移動したければ、意識を変えることです。
しかし、もしあなたが現状では満足できない、しかし何を求めているのかわからない、一方で資本主義社会で生きていて最低限の生活はここから得ているのでこれを否定できない。と考えていたら、これだけでは抜け出せませんが極めて常識的と言えますし、時代認識と感情が一致していると言えるでしょう。まさに古いモデルから新しいモデルの意識の移行をあなたという身体と心が体験しているのです。あなたの身体こそが、このオレンジのモデルからターコイズのモデルへとグラデーション化してるのです。
発達とは、一般に、差異化(differentiation)と統合(integration)のプロセスを通して進んでいくものです。(インテグラル理論 Ken Wilber)私たちは、この内側のオレンジのサイクルから、差異化しつつ、新しい統合を作っていくプロセスにいます。成人発達理論をベースにティールという考え方も出てきましたが、その一つの現れでしょう。
こうした意識モデルの移行期、どういう態度で生きますか?
おそらく選択肢は3つ
1)古いモデルを強化する(体制にしがみつく)
2)新しいモデルが来るまで待つ(積極的に強化はしないが現状維持)
3)新しいモデルの創造に参加する(何か前を向かって始める)
ここからは、3)の方のみ読んでください。おそらくまず大切なのは、新しい意識モデルとは何か?を学び、自分の中で確立していくことです。それにより、あなた自身の明確な哲学を打ち立てることです。そのためには、まず意識に関する学習が必要です。まだ、現代社会の常識よりは、進んだ意識であり、暗黙知であったため学べる場所も多くありません。
もちろん形式知でない以上一朝一夕でできませんが、これからこの激動期、人生の軸をもたずに生きることがどれほどの不安や葛藤をもたらすか、リスクか、また、軸があることでそうした中を生き抜くのにいかに有用か、少し考えてみればわかることです。
私は、WaLaの哲学という哲学講座を主宰してますが、多くのビジネスマンと共に新しい時代に必要な考え方の軸を皆で学んでいます。
大切なフレームは以下2点と考えます
1)新しい時代に必要な考えの軸を持つこと
2)そうした時代を共に生きる仲間を持つこと
WaLaの哲学は、この2点を構造として大事にしています。その上で、以下二つに答えられるようになっていただきます。そのための知的な道場です。
「自分とは一体何者なのか?」
「この世界はどういった場所と考えるべきか?」
我々の意識の変化は、より激しくなります。その結果、社会の激動はますます激しく見えるでしょう。次の時代に向けて漕ぎ出しましょう。
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WaLaの哲学を通じ取り組んでることは
「切り離された世界の住人としてではなく、つながった一つの世界の住人として生きるための哲学」
つまりあなたが、自ら定義した舞台で、自らを主人公として描く、全く新しい世界観の中に生きること、です。そのために必要な思考の型を、これからを生きる武器として多くの人に持って欲しいと思っているからです。思考のフレームを学ぶ、
はたらく意味のアカデミア「WaLaの哲学」
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・3/11(水)19:30~21:00
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・4/7(火)19:30~21:30
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