経営の基本設計(OS)の転換
深堀型単線経営
探索型多様性経営
両者は「両利きの経営」の文脈でよく言われます。しかし、これらを並列理解するだけでは、分離した二つのスタイルをいかに統合するかという大事な視点が欠けてます。依然として明確な答えがないのが多くの企業経営の現実でしょう。
そこで、このような図を考えてみました。仔細は、図に記載の通りですが、ポイントは「リーダーが何に責任を負うか」の優先順位がこれまでと異なることです。
左図)ゴールに早く、大きく到達すること。それを評価するのはこの三角形の外にいる株主であり、企業が自身の存在理由を他者の評価に依存させている。
右図)まず、三角形の中の仲間のために、既存のゴールを達成する。そして三角形の中の仲間が新たなフロンティアを開拓する。その上で、拡大した三角形に対して、外側の株主や社会全体が納得する。つまり、まず、自身の内側から自己を評価する。
この二つのモデルの違いは、人間の欲求段階で言えば、
「他者の評価に依存する段階」
なのか
「自己実現レベル」
なのかの違いとも言えます。
これまで、経営者は外部評価である株主の評価を過度に意識しすぎてきたのかもしれません。真に、顧客と従業員に必要とされる企業となることが中長期的に株主にとっても重要であるなら、思い切ってOSをひっくり返す時期に来ているのではないでしょうか。
・イノベーション
・ダイバーシティ
・インクルージョン
現代の経営で課題となるこれらキーワードは、社員の持つポテンシャル(ダイバシティ)を開花させること(イノベーション)で、初めて、さまざまな社員のインクルージョンを実現することができます。
その際、従来の左図は基本システムとしてこうした価値観と不一致なのです。そこを、アプリケーションだけとって、付けたとしても実現は難しいでしょう。基本システムをひっくり返すことの困難は、これまでのマネージャーが、自分の役割を「しんがり」と定義することができるかでしょう。DXやオートメーション、ロボティックスが最先端のように言われるが、これらは既存に発見された意味・価値を最短、最速、低コストで、効率的に実現するための仕組みです。もちろん重要です。しかし、新しい、意味や価値の発見ではないことは理解すべきでしょう。
こうしたシフトが可能か否かは、組織全体の意識の発達段階に依存するでしょう。
例えば、以下二つのタイプの組織があったとする。
ピラミッド組織
20%であるマネージャー層(わかりきった方向を進みコントロールするのは、リーダーではなくマネージャーだろう。)が「私は、威張りたいんだ!評価されたいんだ!」という意識であるならば、80%の人間は、彼らにしたがって生きる道を選ぶか、違う場所を選ぶかだ。当然彼らは、正論をいうだろうが、その正論は、全てこのピラミッドを前提としている。
逆ピラミッド組織
「そうか、私がここで、効率化や生産性をあげることは、仲間の可能性を広げることだったのか。これまで、仕事で成果もあげたが、意味が見出しにくかったが、仲間のためならばより頑張れる」
と、これまでの方向性がこれ以上拡張することが難しいとわかったとしても、しんがりとしての矜持を持ち、彼らが持ち場をできるだけ少ない人数で回したとしたならば、この組織には、新たの連帯感が生まれるだろう。
みなさんは、どちらの組織で働きたいですか?
みなさんが、経営者なら、どちらの組織を選択しますか?
これは、どちらかが正解という話ではありません。どちらでもいいのです。それぞれ、人生は自由です。ただ、それを選択するあなたの意識が、あなたの現実を作るのです。
現在、この右側のOSを企業が導入するに際し、最初の一歩となるであろう仕組み
超越的企業場/TCF(トランス・コーポレート・フィールド)
を、複数の大企業とのアライアンスで進めています。
実証実験を4月からスタートしており、社団法人TCFA(Trance Corporate Field Association)の設立準備を進めております。
いよいよ動き出します。関心ある企業の方はぜひご連絡ください。
kentaro.sakka@gmail.com
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超越的企業場/TCFのコア・プログラムでもある「WaLaの哲学」第7期が始まり、一般参加も可能です。
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以下のスケジュールで説明会を実施します。上記概要もお話しします。
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