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総力戦研究所

ご近所の知的な友人と、以前イベントにゲスト登壇いただいた方がFB上で「虎に翼」で盛り上がっていたので、初めて朝ドラを見ようと思い、ネットで一気に見始めた。

ハマった。

色々とセリフなどの面白さはあるのだが、ここでは割愛する。

100話近くになった時の岡田将生の演技に固まってしまった。
彼の憤りと悲しみが、自分の中にも立ち上がってきて、ドラマを見続けることができなくなった。

同時に、総力戦研究所のことを知らなかったことに気づいた。
そこで、お盆休みに、以前から手元にあった猪瀬直樹の2冊の本を読んだ。


ビジネスパートナーでもあった友人がちょうど猪瀬直樹 参議院議員の秘書をしており、勧められていたもので積んでいたものだ。

終戦記念日を挟んだ週でもあり色々と感じるものがあった。
戦場の兵士の恐怖を描いたものとは異なり、戦争が日常の政治の延長にあることを強く感じた。
そして、国防は、経済と外交から、かなり早い段階で潜在的リスクに対応できなければならないという当たり前のことを、従来よりも切実に感じた。

それは政治家や官僚のようにそうした危機の際に意思決定に近い人間だけでなはく、政治とは無縁に見える場で経済活動に従事している私たちにも関係があるのだ。現在のような国際政治情勢だとそうした一人一人の市民の意識のレベルこそが、むしろ平和においては重要だと感じた。

私たち一人一人が、日々生きる中で平和を願う心を、戦争ということだけではなく、人間関係、企業関係、国家関係、の中で平和を、他者をどれだけ想えるか。そのような配慮できる強さを軽んじることのない、文化・文明であれるのか。あれているのか。

我が国には、戦国時代から江戸時代を経る中で、脈々と培われたはずの精神がある。

穏やかに他者を思う心
時には毅然として立ち向かう強さ

どちらをも育みながら、今日をどのように生きるのか。

そうした心が、戦後失われていないか?
ITを中心とした技術の発展と、ビジネスのスケールが重視される中、忘れられてないのか?

人前で平和に関する議論をすればいいということだけではないと思う。
ただ、気づいていくことは必要であり、そのきっかけは必要だろう。

私たちの世代は、現在生まれてくるこどもの数の3倍近い人数がいる。そのため、後世に対して非常に政治的に大きな影響力を持つ。

00年代、10年代、IT文化、起業文化が花咲く中、それぞれに活躍してきた世代でもある。

国際政治、国内政治どちらを見ても、次の均衡点を探す必要を感じる。
アメリカ大統領選、自民党の総裁選の行方を見つつ、

大人として、次世代に向けて自らの心の置き所をどうするのか?

そんなことを感じたお盆休みでした。

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