経営=人的資本投資という論理
企業経営については語る人の数だけ信念があるだろう。
最近私が思うことをシンプルに。
1)経営サイクル
下の図をご覧ください。
1)売上利益を上げるには、サービスの質の向上が不可欠
2)サービスの質の向上には、仕事の質と量が不可欠
3)仕事の質と量を上げるには、自己実現の機会であること、自発的行動を賞賛される文化、十分な報酬があること。
というのは、理解しやすいように思う。
経営としては最初に報酬を上げることは難しくとも、本人がやりたいことをやれる事と、そうした企業文化を作りには重要性に比して多大な投資は必要ない。
とすると、経営の要諦とは社員がやる気が出るように
・社員にとって仕事が自己実現の機会である状況を作ること
・自発的行動を賞賛する企業文化を作ること
この2点に行き着くのではないだろうか?
売上・利益をあげよ!と言うのは、スローガンであって経営ではない。
社員が自然と力を発揮するような仕掛け作り。これこそが経営だろう。
これまでの企業経営が「コマンド&コントロール」というパラダイムで動いていたことから、企業文化への投資や内発的動機への投資に抵抗のある世代もいるだろうが、すでに時代は次の時代に動いています。適応できない経営から人が離れるということはすでに起きています。
2)企業経営の因数分解
別の切り口でも考えてみたい。
事業環境を改善する投資=事業戦略投資とすると
経営=事業領域の決定*事業戦略投資
となる。
事業戦略投資=事業投資+人的投資
であり、
事業投資=事業投資(確実性高)+ベンチャー投資(確実性低)
人的投資=人材投資(潜在力の開花)+企業文化投資(内発的動機を尊ぶ)
となる。
経営とはつまるところ、どの領域に、金銭的・人的資源をどれくらい投資するかに尽きるのではないかと。あとのことは、人がやるしかないのだ。
3)内発的動機の決定的重要性
最後に。
新規事業に内発的動機が重要なのは理解できるだろう。
新規事業とは、発見されていない価値を見つけ、共感されるものにまで持っていくということだ。強い忍耐とやり続ける力が必要だ。
一方で、既存事業においても、変革を必要とする際は同じく強い忍耐とやり続ける力が必要だ。それは、大勢と違う方法を発見し、現状維持で良いという周囲を巻き込んで動かさねばならないからだ。
現在、人的資本投資の議論がいろんなところでなされるが、これを
人的投資=人材投資(潜在力の開花)+企業文化投資(内発的動機を尊ぶ)
とするなら、これこそ経営の核心と言えるでしょう。
我々は、この数年以下の活動を通じこの本丸の課題に取り組んできた。
1)WaLaの哲学:
内省の型を学ぶ場づくり
2)T3(Transition to Transformation)プログラム:
個人の意識変容を組織・社会の変革に繋げる企業幹部向けプログラム
3)BAC(Born Again Club)
WaLaの哲学の修了者向け実践哲学道場
4)一般社団法人TCFA(Transcendental Corporate Field Association)
人事、経営企画幹部を中心とした企業変容のための企業幹部の知恵の共有場
2024年は、この取り組みを加速していきます。
・こうした仕掛けに共に取り組みたい方、
・自社の課題意識とマッチする方、
・どのように自社でこうした動きを広げていくか悩んでいる方、
ぜひご連絡ください!
共に新しい時代を作ってまいりましょう。
ここが、未来へのゲートだと考えます。
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