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羊たちの叛逆 第2章 さくらの発信 後半

ニュースピックスが記事にしてくれました!大友監督と、佐渡島さんから、嬉しいコメントもいただきました。

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第2章 さくらの発信 後半


そこで、このTCFA(Transcendental Corporate Field Association)という団体は、3つのワーキンググループを作り運営しているので、詳しく紹介しますね。 

1)経営変容 ワーキンググループ
2)人事ワーキンググループ
3)事業開発ワーキンググループ

一つ目は、まず会社の存在目的、パーパスってやつね。これを利益以外できちんと再定義できるかというワーキンググループ。利益はその目的達成のためのガソリンの状態を示しているだけであって、目的地に着いたら、ガソリンはなくなって良いってわけ。ゴーイング・コンサーンの呪縛を解けるかってことを、実際会社の定款の2条『存在目的』のところで、会社の存在目的を、利益ではないことを第一義にしていると言うことを明確にし、経営者及びその側近と経済学者などで討論するだけでなく現実的な株主との折衝までを詰める手法の検討をやっていくんだって。

ちなみに、エーザイって会社あるでしょ?チョコラBBの会社ね。あそこは、すでに30年前にそれをやっているみたいよ。すごく革新的でしょ?確かに、そういう会社が増えたら、世の中確実に変化するよね?


二つ目は、人事ワーキングループ。そもそも、会社と個人の関係が主従関係でいいのかって話。これはね、日本たばこ産業(JT)が強く問題意識を持っているみたい。さすが『ひとのときをおもう』会社ね。これもね、前人事部長の姉川さんに、以前取材した時におっしゃっていたわ。

『個人が組織に合わせる時代は終わった。これからは組織が個人に寄り添う時代だ』って。この姉川さんが、とっても素敵なの!

つまり、会社がやるべきことを明確にでき、それを効率的に実行するだけだったら、できるかぎりロボットやAIによって効率的にして、株主に利益も最大化できるから、社員はいらないじゃない?
それが、よく言われるDXの方向性の最終地点だとすると、それで良いのか?ってことをおっしゃっていてね。今度は、そのお金で、これまでやれなかったけど、社員がよくよく考えたら本当はこんな世界を作りたかったってことにそのキャッシュフローを投資していくべきなのじゃないかって考え方。本当、私が放送局にいた時、そんなこと言ってくれる上司なんていなかったわ!

でも、今まで会社の命令に従っていた人たちにまずは、自己を取り戻す期間が必要だということで、そうした、心理的安全を担保しながら、深い内省を促す場所を一緒にどう作るかがこのワーキンググループの目的。

人の内奥に眠っている本来こうありたいっていう願いを「内発的動機」っていうのだけど、これはエゴイスティックな単なる欲望とか願望とは違って、『社会全体が共感するような意志』を自分の内側から引き出すって感じかな。それを掘り起こす人材育成を、会社を超えた場で実施しようってこと。

会社の中だと、これまでの力学が強すぎて、人間の意識が解き放たれないから。そうして生まれた「内発的動機」を「内発的公共性」つまり、社会に必要な物語に仕上げていく場をTCF(トランス・コーポレート・フィールド)って言っているの。そこには、絶対的自己を見つけるというプログラムが必要で、「WaLaの哲学」ってみんな聞いたことあるかな?それがコア・プログラムになっているんだって。


三つ目は事業開発ワーキンググループ
これは、名前の通りね。これまでも各社は、CVC(Corporate Venture Capital)を作り、出島戦略って言って色々やってきたけど、ほとんど成功しているとは言えない状態じゃない。コメントをいただく方の中にも、新規事業やっているって方たくさんいらっしゃって、うまく行かない理由についてお伺いすると、理由はやっぱり、会社の意思決定基準が時代と合わなくなっているのに、新しいことをその会社の従来の基準で意思決定をしようとすることにあるって。確かに普通に考えて、それでは、なかなか新しいものは生まれないよね。新しい教科書の問題を旧い教科書で解こうとするっていうのかな。

そこを、既存の会社と切り離してやるっていうのが、TCC(トランス・コーポレート・キャピタル)って考え方で、つまり人事ワーキングで言うところの「内発的公共性」に投資するファンドということね。

まあ、これが、私が聞いてきたTCFAという組織の概要です。

これは、正式には2021年秋に立ち上がったばかりなのだけど、なんかすごくない?なんていうか、江戸時代の終わりに、尊王攘夷とか脱藩とか言っていた人たちの中から明治政府ができてきたみたいに、株式会社と言うものが古臭いものになって、新しい何かが生まれてくるような気がしませんか?まだまだ、水面下の活動らしいのだけど、さっき名前をあげた企業を含めた日本の最大手の企業が参加して、こういう試みを行おうとしているんだって。企業の方で関心のある方は、問い合わせてみるといいと思います!

もう一つ加えると、こうした資本主義を「超えて含む」、あ、Transcendentalってそういう意味らしいんだけど、その「超えて含む」試みは、資本主義にどっぷり詰まって競争している米中の両国からは出てこないと思うの。

この両国は、自由を尊重しすぎた新自由主義経済によって、貧富の差の拡大によって国内が分裂しかねないような状況を作っていて、そこから国民の目を逸らすために互いに、軍事・外交でかなり激しい応酬をし始めている。また、国内問題を解決するような有効な施策を打てていないのよね。だからこそ、そうでない国がこうした第三の道を示す、ってそういう想いもあるんだって。


熱い!熱くない?
鬼滅の刃の煉獄杏寿郎なみに熱いよね?
私、土佐出身だから、こういう熱い話大好きなの。

なんか、この話聞いた時は興奮しちゃって、私も、めちゃくちゃ勉強しました。ということで、今日はこのお話しで終始しちゃいました。

楽しんでもらえたかしら?

TCF/TCCは、こうした参画企業の社員でなくても、一部外部の社員も受け入れているようなので、リンクをコメント欄に貼っとくからみんな見てみてね!

ではでは!みなさん、良い週末を!
バイバーイ。」

拓海は、少し気になり、サイトのリンクからTCF/TCCのページに飛び、説明文を読んだ。

基本的な仕組みは複数の事業会社が集まり、出向契約と匿名組合契約つまりファンドにより、参加者の内発的動機に投資しながら、新しい事業を作っていくための場のようだ。その際ポイントは、「内発的動機」にあると。それは、単純に自分のやりたいこととは微妙に違うようだ。

「エゴから立ち上がる考えではなく、セルフから立ち上がる内発的動機・・・」

なんとなくわかるような、わからないような。うちの会社は参加してないが、取引先企業が参加している。

本当に商社っていうのは、新しいようでこういうところが古臭くて遅い。

「俺の内発的動機って、なんだろう…」

ナンパが失敗したこともあり虚しい気分になってきた。
自分の属している企業が参画していなくても参加できる枠もあるようだ。

一度説明会に行ってみようか。
サイトを開いて、参加申し込みのフォーマットに登録をした。



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