6ヶ月間の TORAIZ 英語学習プログラムで得られた成果
昨年末に重い腰をあげて英語学習に時間を投資する決意を固め、2023 年 4 月から TORAIZ という英語コーチングスクールと契約し、半年間英語学習にガチで取り組みました。このたびプログラム期間が無事に終了したので、記念に記録を残しておこうと思います。英語学習がなかなか継続できずに悩んでいる人たちの参考になれば幸いです。
で、お前は誰なの?
2023 年現在、外資系クラウドベンダーでソリューションアーキテクトとして仕事をしています。入社前は Web 系の会社でインフラエンジニアとして仕事をしていました。前職では英語が必要な機会は(僕が働いていた当時は)ほぼなかったのですが、最近は仕事の幅を広げようとした時に英語力がブロッカーとなるケースがでてきたので「これはアカン」と感じ、英語学習を始めることにしました。
ちなみに僕は社会人 10 年目になるのですが、これまでの人生を振り返ると、英語から逃げ続けてきた人生だったと言えるでしょう。学生時代を振り返れば、エスカレーター式の学校に通っていたので高校受験も大学受験しておらず、そういった機会の中で真剣に英語を学ぶこともありませんでしたし、大学での必修の英語のクラスはいわゆる"楽単"と呼ばれる授業を選択して単位を取るという、意識の低い学生生活を送っていました。
その後、新卒入社した会社では、入社日に全員一律で TOEIC を受験しました。その時のスコアはなんと「330」という惨憺たる結果であり、その結果を見ても特に危機感を抱くこともなく、配属後も特に努力するわけでもなく、英語に関わらないような仕事を続けてきました。とはいえ 5 年くらい働いていると流石に危機感も生まれてきたのですが、モチベーションがあがった時期に 1,2 ヶ月勉強して飽きて勉強しなくなる、という残念なループを N 回ほど繰り返し、気付けば社会人として 10 年の月日が流れていました。
どうでしょう?こういう社会人生活を送っている人、結構いるんじゃないでしょうか?なんなら受験英語を学んでいる時点で僕よりマシな人も多いかもしれません。
10 年間同じことを繰り返し続けてきて、流石に気づいたのは「あ、俺、独学で英語できないんだ」ということでした。これをもう少し深ぼると、そもそもの基礎力がない(学生の時に全く英語を勉強していない)ので、英語を学ぶことそのものが苦痛であり、その苦痛であるゾーンを超えられず、学習の習慣化まで到達できないからだと考えました。
そこで前述のとおり、自分の意志力に頼ることをやめ、コーチングスクールに通うことにしました。目的としては「そもそもの学習方法を教えてもらうこと」「極めて怠惰な自分の学習週間を管理してもらうこと」「多額のお金を払うことで自分へのプレシャーをかけること」でした。
いくつかのコーチングスクールについて調べましたが、TORAIZ が提供する半年間のコーチングプログラムに申し込むことにしました。本来であれば 1 年間で 1000 時間学習をするプログラムもあり、そちらの方が長期スパンで学習を続けられそうとも思ったのですが、流石にお金が三桁を超えるのは辛いというところと、半年で基礎力をつけることで、自走できるようになるのではないかと思ったからです。
というわけでこの半年間、紆余曲折ありながら英語学習に取り組んできました。ちなみにですが、毎月の学習報告も note の記事として記録しています。
さて、前置きが長くなりましたが、半年間、どのような学習をして、どのような成果が出たのか、この記事で共有しようと思います。
英語学習の成果と分析
TORAIZ では VERSANTというスピーキング力を測るテストを毎月受験します。そのため、英語学習開始前と受講後の VERSANT スコアの結果から、どれくらい英語力が伸びたのかを見てみましょう。
まず英語学習開始前のVERSANTスコアは「40」でした。これは VERSANT 公式ホームページによると「基本的な情報(仕事や経歴、家族、余暇など)について述べることができる」レベルとのことです。
次に TORAIZ 受講後の VERSANT スコアです。最終的に「50」というスコアに落ち着きました。これは「身近な事柄において伝えたいことの要点を包括的に述べることができる」レベルとのことでした。
VERSANT を受けてみての所感としては「文章構文」や「語彙」などが着実に成長していると感じています。「流暢さ」や「発音」は上がったり下がったりの繰り返しだったのですが「文章構文」や「語彙」は少ない点数ながらも確実にスコアが伸びていき、最後のテストで自己最高点を達成することができました。
また実際のオンライン英会話においても、当初は驚くほど英語が口から出てこない(聞き取れなかったことを聞き返すことすらできない)レベルだったのですが、簡単な会話や慣れている分野であれば何とか意思疎通ができるようになってきました。とはいえ、まだ仕事で活用できるレベルには達していないという感覚もあり、継続して練習が必要そうです。
またリスニングについては以前より明らかに改善しました。VERSANT とは別に個人的に TOEIC を受験しているのですが、以前は全く何を言っているのかわからなかったリスニングパートが、何となく言っていることがわかってくるようになってきています。10 月の TOEIC の手応えも悪くなかったので、人生初の B クラスのスコアを達成できるのでは!?と、結果が出るのを楽しみに待っています。
半年間の学習内容
具体的にどんな学習をしてきたのかという点については「シャドーイング」「フレーズ暗記」「オンライン英会話」の3つを軸に学習を進めました。
シャドーイング
はじめに選んだ教材は「究極の英語リスニング Vol.1」です。シャドーイングは自分のレベルより高い教材を選ばないほうが良いとのことだったので、単語や文法の難易度がやや低めのこの教材を選びました。最初のシャドーイングの教材としては自分に合っていたと思います。
次に選んだ教材は「究極のビジネス英語リスニング Vol.1」です。コンサルタントと目標設定の面談をした時に「ビジネスで英語が使えるようになりたい」というのをお伝えしていたことから提案いただきました。難易度はまぁまぁ高く苦労しました。シャドーイングしている時期は、本書のストーリーに出てくる「ソウタ鋼芸」という会社が夢に出てくるほどでした。。
今取り組んでいる教材は「BeNative! ITの英語」です。こちらは今までの 2 冊と違って生英語の教材になります。ナレーターや声優による教科書的な会話ではなく、実際のスピーチなどを題材にしています。なので like や you know といったフィラーワードも多く出てきますし、ぶっちゃけ日本語訳しても何言ってるのかわからないような例文も多く出てきます。自分にとってはかなり難易度は高いのですが、テーマとしても興味関心がある分野ですし、これをやりこめばリアルな英語のリスニング力も向上していきそうな感覚があります。まだ半分も終わっていないのですが、これからも継続して学習していく予定です。
フレーズ暗記
そもそもの英文法がかなり怪しい状態だったので、基本的な英文法をおさらいしながら「会話できる英文法大特訓」を進めました。結果的にはこれが正解で、中学レベルの英文法をおさらいしながら、実際に会話で使えるフレーズを身につけることができました。
次にやったのが「ITエンジニアが覚えておきたい英語動詞30」です。これはIT に携わる職種として実際に使っていきそうな具体的なフレーズが学べるのも良かったのですが、それよりも have や get など、簡単だけど使うのが難しい動詞をイメージから解説していて、その使い方を複数の例文で学べる点が良かったです。
このタイミングで「単発での回答は返せることも増えてきたけど、長文を話すのが全くできない」という悩みを感じていました。そういった悩みをコンサルタントにぶつけた際に提案いただいたのが「英語で話す力」です。こちらは質問に対して長文での回答がたくさん収録されています。文の繋ぎや文意に沿ったフレーズを暗記していくことで、英語での長文での論理の組み立て方を学べます。まだ初めて一ヶ月も経っていないのですが、かなり良い本だなと思っていて、継続して学習していく予定です。ただめちゃくちゃ分量が多いので、少なくとも半年以上はかかりそうです。。
オンライン英会話
TORAIZ のプログラムの中で、毎週 3 回、25 分のオンライン英会話に取り組みました。複数の質問に対して答える形式での会話や、教材をもとにしたロールプレイなど、様々な形式で実践形式の練習に取り組みました。
所感
受講後の所感としては「英語学習を続けていく上での土台ができた」そんな感覚を持っています。この半年間で仕事で英語が使えるようになったとは口が裂けても言えないですし、当初自分が思い描いていたレベルでのスピーキング力には全く達していないと思っています。
一方で英語学習の方法論を学べたことは大きく、適切な教材を選択し、オンライン英会話を通じた日々のアウトプットを継続することで、少しずつ実力は伸びていくというのを感じることができました。同時に、サボり続けるとすぐに英語力が落ちていくというのも肌で感じることができました。
せっかく大きなお金を払って土台を作っても、土台を作っただけで終わってしまうのは本当にもったいないなと思います。なので、プログラムが終わったからと言って油断せず、しっかりと学習を継続することで、よりレベルをあげていくことを目指します。まずは一定の基準になりうる 1000 時間の学習時間達成を目指していきます。
余談ですが、この半年間で、学習時間を確保するために必要なのは「モチベーション」ではなく「仕組み」であることを痛感しました。モチベーション関係なく学習する生活基盤をととのえることで、淡々と学習に取り組むことができ、それが少しずつ結果に繋がっていく。英語学習に限らずどんなことも同じような気がしますが、短期的に頑張っただけで一気に成果が出るものではなく、日々の積み重ねが本当に重要だと思います。もしかしたらそれを肌で感じることができたのが、この半年間での一番大きな成果なのかもしれません。
というわけで一旦報告は以上となりますが、学習は継続するので、定期的に振り返り記事など出していこうと思います。人生やっていき!