箱根ヒルクライム2024 男子18-29歳クラス 優勝
大会を迎えるにあたり
2024シーズン最終戦。去年は4位と表彰台をあと一歩で逃してしまい、めちゃめちゃに悔しかったので「今年は何がなんでも獲る」と決めてしっかり積み上げた。
(去年の様子は👇からどうぞ)
乗鞍後から自分の弱かったL4上限〜L6下限(要はしんどい領域)を叩くべく、「やらなきゃいけないけどやりたくないメニュー」に向き合った。幸いにも木曜日朝5時からのTGW 2ndではイエローを勤めさせていただき、その様なメニューに周囲を巻き込んで実施することが出来た。
仮想箱根ヒルクライムとしてコースプロフィールがそっくりなZWIFTの「CLIMB Portal」機能で解放されていた「Lagos de Covadonga」を毎週金曜日に登頂し、徹底的に苦手領域を叩いた。
実走スキルも補うためにヤビツ峠に何度も通った。
レース週の火曜日「ヒルクラ部」で仕上がりを確認。
苦手な領域でも集団完走することが出来たのでちょっと自信になった。
水曜日はJZMRでドンパチ心臓を叩く。
木曜日金曜日と疲労抜きメニュー。
金曜日退勤後に鍼治療でコンディションをバッチリ整えてもらう。
機材
TIME Alpe d’ huez 21 DISC×Cog’s Ability c
タイヤ:ピレリ P ZERO RACE TLR SPEEDCORE 28Cにマクハル
空気圧 前:3.3bar 後:3.5bar
秘密兵器:Muc-Off ULTRA SONIC LudicrousAF施工チェーン
乗鞍後になんやかんや忙しくてチェーンクリーニングをサボっていたらサビが浮いてしまっていたので思い切って交換した高級ベトベト(語弊がある)チェーン。
チェーンが一本のロープの様にしなやかで変速を含めシームレスな走り心地は
投資の価値が十分にあった。
サプリメント関係
レース1ヶ月前からミトロング-Vを就寝前に3錠ずつ
1週間前からはMag-onの顆粒タイプを就寝前に1本
(足攣り対策でマグネシウムローディングを実施。これのおかげなのか脚は攣らなかった。)
レース当日起床時にミトロング-V 3錠
レース1時間前にミトロング-Vプレミアム 6錠(規定量の倍)・BOOST-SHOT
ボトルはACTIVIKE スピードウォーター100ml位(一口分)
シーズン最終戦、後悔したくなかったので機材・サプリにもしっかり投資。
レース前にはコース近辺の一夜城への登り(激坂)で仕上がりを確認。左脚の動きが微妙に悪いのが気になったが、軽く踏んでも360w位出るのでまぁ合格点かな。
ZWIFTや実走でお世話になってる方々にご挨拶しつつ、スタートライン先頭ど真ん中に並ぶ。サイコンにはタイム表示のみ。展開を見つつ目標タイムの45分フラットを狙う作戦です。
レーススタート
(サイコンにはタイムしか表示しておらず、展開と位置関係があやふやです。
こんな感じだったんだなぁってのが伝われば幸いです。)
号砲と同時にクリート…
ハマらねぇ😇
2.3度やってもハマらなくて若干焦る。周りは急に加速するから余計焦る。
ようやくハマったが若干出遅れた。適当にポジションを上げて真後ろにいた選手に謝罪の意も込めて
私「クリートハマんなかったんすよぉ🤪」(どこが謝罪だ)
その選手は若干苦笑いしつつ(見えた)
「パワメないんでペースわからないんですけどこんなもんですか?」
と聞いてきたので「こんなもんこんなもん!」と返しつつポジションを探す。
集団が少し落ち着いてきた。先頭を青いエアロードの選手がグイグイ引いていく。体感にして4.5〜5w/kg位か。向かい風の中ありがたくツキイチさせていただく。
後ろをチラッと向くとすでにばらけ始めているが、ぶっちゃけまだまだ余裕。
エアロードの選手が2番手の私にローテーションを促す。
※※※「見てはならぬ!」
何か聞こえた気がするので見ないフリ。しばらく見ないフリをしていたのだが明らかにペースが落ちてきたので先頭交代。ちょっと引いてすぐに後ろに促す。
このタイミングで出てきたのが青いジャージの松浦選手。長時間に渡って良い走りを見せてくれた。実際松浦選手が引いた事で集団は完全崩壊。
松浦選手と私が少し飛び出し、その後ろに選手がポツポツと位置する展開に。
私は早く表彰台を確定させたかった事もあり、松浦選手がローテーションを促したタイミングで敢えてラインを思い切りずらして一瞬だけペースアップを図る事にした。
…なるほど、松浦選手はしっかり喰らいついてくるのか。
そして後ろから淡々とペースを刻む西村選手が合流し、3人で走行する展開に。
私「後ろ千切れちゃったねぇ」
松浦選手か西村選手「3人で回して表彰台行きましょう」みたいな事を言っていたので協調しつつコースを進んでいく。西村選手が先頭で引いてる時間が長い。
…微妙にペースキツめ?フォームを見ても滅茶苦茶力強く踏んでる感じに見えないのに結構踏まされるなぁ…。松浦選手が厳しい顔をしつつ若干遅れ始める。
「だよなぁキツイよなぁ…」
何回か西村選手に離されかけるが、耐えて耐えて水飛沫の上がるタイヤに喰らいつく。
ここでついに松浦選手が完全に遅れ、私と西村選手との一騎打ちとなった。
正直かなりキツイが何か仕掛けないとこのままジリ貧でやられると思い、
思い切ってダンシングで前に出て強引に蓋をする。西村選手が前に出てくるかと思いきや出てこないのでしばらく自分の休めるペースに落とし込み息を整える。
緩い緩斜面区間に入る。去年はここで強引なペースアップを図った事でカウンターを喰らい、表彰台を逃したポイント。去年の反省から緩い区間ではペースアップをせずに回復に努める。西村選手の表情を確認。まだ余裕なのか…?
緩斜面区間で脚を回復させたので登り返しでアタック💥
30秒位6w/kg(体感)で突き放しを試るも西村選手はしっかりついてくる。
2度目の緩斜面区間で脚を休め、登り返しで再度アタック💥
…まだついてこれるんかい!!!
3度目のアタック💥……まだついてこれるんかい!!!(3回目)
私「結構ついてきますねぇ(必死)」
西村選手「いや、正直結構キツイっすよ…!」
レース後半のアップダウン区間までには突き放したいが
すでに3発アタックかけてるのでそろそろカウンターが怖いところ。
ラインをずらしてもしっかり真後ろに着いてくるし。
4発目のアタックは少しやり方を変え、後半の激しいアップダウン区間に差し掛かる最後の登り区間でスローペースでゆっくり、休むダンシングのフォームを
イメージしながら徐々にパワーを上げる。一瞬西村選手が離れたのを確認。
グイッとペダルを踏み込み、ケイデンスを上げてスピードを乗せて、4度目のアタック💥
(言語化が下手すぎるだけで特別トリッキーな事はしてません。🤣)
4発目のアタックが決まり、ついに西村選手を切り離す事に成功。
フロントギアをアウターへ。霧で視界不良の中アップダウン区間に突入。
全力エスケープ開始!
登り返しでインナーに落としたくなる位とにかくキツかったが、チェーン落ちリスクと自分に負けた気がするので鉄の意志でアウターでぶち抜く。最後?(記憶があやふやですみません…)の登りでは心拍もレッドゾーン(主観的)に突入しており、本気でしんどかったが、前を走っていた別クラス選手を追い抜く際、
「あと2分!あと2分踏め!」
的な事を言ってくださり、気持ちが整った!(ありがとうございます😭)
ラストは下ハンドルに持ち替え、スプリント💥
(この時「Kenny行けぇぇぇぇ(?)」って聞こえて30W位上がりました🥹)
慣れてないスプリントで後輪をスリップさせながらフィニッシュラインを
1着で通過。
フィニッシュ後
フィニッシュ後、すぐに西村選手が到着。ここで判明したのが今年の美ヶ原でも実はドンパチやってたという事実😳(私が4位で西村選手が5位)
世界は広い様で狭いのだな…と🤔
他クラスの表彰式を見ながら全然出てこない年代別のリザルト(年別はネットタイム方式なので着順がそのまま順位になるとは限らないため)にやきもき。
しばらく経って掲示され、私の1位が確定。よかったぁ。
レースを終えて
苦手としっかり向き合い周囲を巻き込みながら練習し、レースではしっかり頭をフル回転させて得意な展開に持ち込み自分の力で掴み取ったタイトル。調子も完璧に合わせることが出来たのでなんとなくレース前の過ごし方がわかったような気もする。
私の2024シーズンのヒルクラはこれにて終了☑️
ハルヒルの勿体なさすぎる戦略的撤退。
富士ヒルでの大惨敗。
あまり気負わずに挑んだ美ヶ原での4位入賞。
直前の🦍の囁きによって記録より記憶に残った(はず)磐梯吾妻高湯。
ほぼ個人TTで後続から逃げ切り3位入賞の磐梯吾妻土湯。
全国から集結した妖怪に真っ向勝負を挑みつつも三本滝で撃沈、それでも手ごたえを得た乗鞍。
そして今回の箱根。狙いに狙って結果が出なかったらどうしようかと思いましたがようやく肩の荷が下りてホッとしております。「NICO-OZ」に加入して4年。周囲がどんどん結果を出す中、なかなか「これ!」といった自分の納得できる結果を出すことが出来ず足踏み状態が続きましたが、ようやくmogさんデザインのカッコ可愛良すぎる素敵なジャージを自分の力で表彰台の一番上に届けることが出来て本当に良かったです。
しっかし、今シーズンのリザルトを見てもやっぱり富士ヒルだけ苦手なのかなーと思う🥹来年も同じことを言うわけにはいかないので努力しなきゃ。
来年も結果を出して楽しいシーズンにするために、オフシーズンも(燃え尽きない程度に)頑張ろう。
この結果にあまり調子に乗ることなく、積み上げていきます。
今シーズンもお世話になりました。Watopiaでお会いしましょう🫡
走行データ
箱根ヒルクライム2024 男子18-29歳クラス
順位:1位/47人出走
タイム:45分29秒115
平均スピード:17.6km/h
平均心拍:182bpm
平均パワー:252W(4.58w/kg)