搾取型の経営者に騙されているサラリーマンに告ぐ
経営者は2種類存在する。
ビジョンなど聞こえの良いことを並べてメンバーの労働力を安く買う搾取型の経営者
聞こえが悪くても、ビジネスの本質を教えてメンバーの成長を最優先と考える育成型の経営者
僕はまだ経営者歴たったの2年だが、他の経営者とお酒の席で本音トークをすると、
”いかにメンバーの労働力を安く搾取するか?”
ばかり考えている経営者の多さに驚いた。
この搾取型の経営者の特徴は
実現する気も無い崇高なビジョンを本音の様に発信しまくることで、自分を大きく見せようとしている
最短でM&A(売却)やIPO(上場)することにより会社をお金に変えて、アーリーリタイアすることを最優先で目指している
といった特徴がある気がする。
要は自分を大きく見せて信者を作ろうとしていたり、大金を稼ぐことを最優先に考えている人たちだ。
もちろんバカじゃ無いかぎりその本音をメンバーに漏らすことは無いが、経営者同士のお酒の席では
「お前も本音はこっち側だろ?ww」
みたいなノリでペラペラと喋ってくれる。
今思い返すと、数年前の自分も搾取型の経営者に騙されながら働いていたサラリーマンだった気がする。
従って、自分が搾取型の経営者に落ちぶれない様にと言う戒めの意味と、昔の自分の様な搾取されているサラリーマンが脱却するきかっけを提供出来たら、と言う思いで経営者の本音を暴露してみようと思う。
給料が上がらない人は”仕組みの中で動く人”のレッテルが貼られている
仕事の役割は大きく
仕事をする人
仕事をする人が、仕事が出来る場を作る人
の2種類ある。
例えば自動車メーカーが車を作る場合、
実際にタイヤをはめたり塗装をする”仕事をする人”と、
「塗装をした後にタイヤをはめよう!」と言って業務のオペレーションを構築する”仕事をする人が、仕事が出来る場を作る人”
の2種類に分けられるとは思わないだろうか?
カフェの仕事であっても、
実際に注文を取ったりコーヒーを作る”仕事をする人”と、
店舗の出店場所やメニューを決めている”仕事をする人が、仕事が出来る場を作る人”
の2種類に分けられる気がしないだろうか?
僕はこの仕事をする人を”仕組みの中で動く人”と呼び、仕事をする人が仕事が出来る場を作る人を”仕組みを作る人”と呼んでいる。
経営者が仕組みの中で動く人に求めるのは「言われたことをやる」だ。
余計なことはせず、言われたことを早く正確に行い続けてほしいと思っている。
この「言われたことをやる」を続けてくれる限り、経営者も雇い続ける。
しかし、年齢と共に体力や記憶力が衰えてきたり、プライベートの都合で働くことに制限が生まれた仕組みの中で動く人は「言われたことをやる」が難しくなるため、用済みなのだ。
要は、全ての仕組みの中で動く人は将来用済みになる運命なのだ。
ここで給料の話をする。
日本は従業員にとても優しい国で、会社が従業員をクビにすることは原則出来ない。
つまり従業員の中で用済みになった仕組みの中で動く人に対して、搾取型の経営者は「従業員の方から退職してほしい」と願っている。
彼女のいる男が、自分から振ると恨まれそうだから彼女から振ってほしいと願うあの心理と同じだ。
ではどうしたら従業員の方から辞めてもらえるのだろう?
今回は給料に絞った話をするが、シンプルに給料が低かったら辞めてもらえやすい
これ、思い当たる話はないだろうか?
そう、
入社して5年間は家賃補助や社宅が用意されるが、6年目になると無くなる
部長になると残業代が付かなくなり、給料が下がる
初任給が高い割に、基本給が毎年月給1-2万円しか上がらない
これら全部が、仕組みの中で動く人のあなたに対して搾取型の経営者が「そろそろ会社辞めてくれない?」と暗に言っている様なものなのだ。
給料が上がる人は”仕組みを作る人”のレッテルが貼られている
「仕組みの中で動く人たちが仕事をする場所」を作っているのが仕組みを作る人だ。
前提として仕組みの中で動く人の数に対して、この仕組みを作る人は圧倒的に少なく、希少性が高い。
これは100%教育の賜物だと思っているのだが、
例えば日本の学校のテストは「問題を、解く」ものがほとんどだろ思う。
その問題も「正解が明確なもの」がほとんどだ。
「問題を、解く」とは「言われたことを、やる」のペーパーテスト版でしかない。
アメリカの大学が好きな「問題を作る」や「答えが分からない問題を解く」とかは、日本ではほとんど見られない。
なので日本で高学歴の人は「言われたことを、やる」レベルが高い、優秀な仕組みの中で動く人と言う事になる。
ちなみにこれは日本だけでは無く、産業革命直後のイギリスの教育の方が顕著なので、興味あれば調べてみてほしい!
話を戻すと、
仕組みを作る人は希少な上に、仕組みは仕組み通りに仕組みの中で動く人やロボットやAIが稼働することで、富を生み出すことが出来る。
なので経営者にとって仕組みを作る人を雇えているか?は凄く大切だ。
特にまだ仕組みの存在しないベンチャー企業にとっては、仕組みを作る人の人数が企業の成長に最も影響すると言っても過言では無い。
なので経営者は仕組みを作る人に対しては給料をどんどん上げて転職されないようにする。
もしあなたがベンチャー企業にいて、給料がバンバン上がっているのだとしたら、それは経営者があなたを”仕組みを作る人”と認知しているからだ。
大企業には既存の仕組みを回し続ける”仕組みの中で動く人”だけいれば良い
あなたが大企業に勤めている場合、成果を出そうが出さまいが給料はそんなに上がらない。
(一部”幹部候補生”という例外は存在するが)
理由は単純明快で、
大企業は既に巨大な富を生み出す巨大な仕組みを完成させているから。だ。
今大企業で働いている人たちに求められているのは、せいぜいその巨大な仕組みを末長く回し続けること。くらいだからだ。
あなたが新しい仕組みを作ろうとして社内で新規事業を提案したとしても、大企業が持つ巨大な仕組みを脅かす可能性があるなら淘汰されるし、
そもそも上司のほとんどが”仕組みの中で動く人”として優秀だから上司になれているだけなので、あなたの提案する”仕組み”の良し悪しが判断できる訳が無い。
故に大企業で新規事業がうまくいく訳が無い。
大企業が社員に求めるのは、仕組みの中で動く人として半永久的に仕組みを回し続けること、ただそれだけだ。
どうすればサラリーマンのまま仕組みを作る側になれるのか?
仕事の機械化・AI化が進む現代では”仕組みの中で動く人”の価値は下がる一方なので、個人的にはこの記事を読んでくれた人全員”仕組みを作る人”になってほしいと思っている。
でないと定年するまで搾取型の経営者に搾取されてしまうからだ。
(ちなみに僕は自分の会社のメンバーには常に仕組み化の重要性を言っている)
”仕組みを作る人”になるには、起業とかが手っ取り早いとは思っている。
ただ、色々な理由で起業出来ない人も多いので、現実的な打開策として
「サラリーマンのまま仕組みを作る側になる方法」を考えてみた。
結論は、「資本力の無い中小企業に転職すべし」だ。
我ながら意外な結論に行き着いたのだが、順を追って簡単に説明する。
まず、大企業は「うちはベンチャー気質を残しています!」と謳っている会社でもグレーだと思う。
そこで働いている知人の話を聞くと、一見仕組みを作ってそうな新規事業開発という名のもとで、マニュアル化された雛形に沿って新規事業を生み出す”仕組み”の中で新規事業を作っているだけだからだ。
また、令和において、大企業の様に資本力がある会社は海外の会社を買収して数年後に売却することで得られるキャピタルゲインこそが会社の収益の主軸になっていることが多い。(ぜひ自分の会社のIR情報を見てみよう!)
要は社員の新規事業提案には期待しておらず、会社のお金自体に働かせているのである。
で、ベンチャー企業もやめた方が良い。
理由はベンチャー企業で、特にEXITを狙っている会社は1つの事業を最短最速で磨き切って、さっさと会社ごと売ることを目的としているので、
創業者が作った根幹となる仕組み以外は大きな仕組みは不要で、あなたが後からジョインしても仕組みを作る機会を得られないからだ。
(せいぜい既存の仕組みの保守運用くらい)
その点、資本力の無い中小企業は資本が無いのでお金に働いてもらうことが出来無い。
加えて中小企業(この場合、外部資本が少なくてEXITを狙っていない非上場企業を指す)なら1つの事業に固執する必要が無いので新しい事業(仕組み)を作りやすい。
また、出資を受けていないので自力でお金を生み出す必要がある状態のため、ちゃんと仕組みを作り切らなければ会社が潰れるから、良くも悪くも必然的に仕組み作りに翻弄される。
結論「資本力の無い中小企業に転職すべし」だと思う。
…と、夢の無い現実を書いてみたが、あなたが搾取型の経営者に搾取されないキャリアを歩むきっかけになったら嬉しい。
逆に言えば、この仕組み化のスキルさえ手に入れたら転職も独立も起業も自由自在になれると思う。
だって「お金を稼ぐ仕組みを作れる」のだから。
ちなみに僕の会社に入ってくれたら、是が非でも仕組み化を叩き込むので、”仕組み化”に興味を持ってくれた猛者がいれば連絡してほしい。
サポートありがとうございます! もっと面白い記事を書いていきたいと思っているので、ぜひコメントで率直な意見を頂けると嬉しいです!