オプティマスやヒューマノイドロボットによる人間労働の代替と国家経済への影響

先日のテスラロボタクシー発表イベントではさらに進化した人型ロボットオプティマスが登場し、イーロンがステージから呼び込むとステージ脇から多数のロボットが続々と歩いて出てくるSFのような光景でした。つい3年前はロボットの着ぐるみに人が入ってパフォーマスをしたレベルでしたから、この短期間での開発スピードにはただ驚かされます。

オプティマスは専用に用意されたステージでダンスをしたり、その腕の動きがこれまでになく、人間と同じようにスムーズ。オプティマスの手も22 Degree of Freedom (22の自由度)を備え、人間のように滑らかな手つきです。会場にあるバーではオプティマスが参加者と会話をしながらドリンクをサーブしたり、お土産を選んで渡したりしているのを見ると、ヒューマノロイドが私たちの生活に入ってくるのは時間の問題ではないかと思うのです。
今回はこのヒューマノイドロボットが引き起こす破壊的革新と国際競争力への影響などその重要性について考えます。

テスラ上海で展示されているオプティマス（筆者撮影）

労働のディスラプション

前回の記事では、テスラのサイバーキャブだけにとどまらず、ロボタクシーサービスがライドシェアや公共交通を代替し、車の保有という定義を変えることに触れました。ロボタクシーは今後、人がオペレーションするライドシェアやタクシーよりも、安価で安全性が高く24時間稼働のサービスが提供できるようになります。これまで私たちが過去に歴史に見てきたようなパラダイムシフトが交通においても訪れるでしょう。