健康経営への投資は企業利益に貢献するのか?
健康経営エキスパートアドバイザーの五十嵐です。
先日の健康経営実践勉強会のセミナーで、印象的だったことをシェアします。
「健康経営の評価」〜これからの人的資本経営を考える〜
1.健康経営への投資と業績との関係性〜健康経営度調査分析から見えてきた経営への効果〜
滋賀医科大学NCD疫学研究センター(最先端疫学部門)教授
デューク大学 客員教授/スタンフォード大学Global Faculty
矢野裕一郎氏
1)健康経営度調査とは
健康経営度調査の中から企業の営業利益に関連した項目TOP10を抽出し、企業利益と健康関連項目の関係性を調べた
2)TOP10の項目とは
⑴喫煙者割合
⑵保険事業費
⑶営業職の割合
⑷睡眠により十分な休養が取れている人の割合
⑸流通・販売・サービス職の割合
⑹医療費
⑺運動習慣者割合
⑻法定福利費
⑼離職者数
⑽その他部門職の割合
3)データ分析の例
喫煙者割合…企業利益の小さいほうに最も貢献
睡眠習慣・運動習慣…企業利益のプラスに貢献
健康経営度調査のデータから、離職者数よりも喫煙者の割合の方が、企業の利益に関連しているというデータが取れている
しかし、さらにその先の喫煙者の割合の「何が」企業利益に相関させているのかを調べる必要がある。
企業風土なのか
雰囲気なのか
吸う吸わないの違いなのか
4)因果を突き止める
例えば、歩数と健康には相関関係がある。
しかし、相関関係があると言って、歩数が健康状態を変えるには至らない。
相関関係と因果はイコールではない。
データは予測には使えるが、改善には「なぜ?」という因果の部分を突き止めることが重要。
5)結論
健康経営度調査の項目でも社員の健康に関連する項目は、企業の営業利益と強い相関関係があった。
社員の健康促進に投資することは企業利益につながる可能性が高い。
ただし、データは現象を表現しているに過ぎず、因果、つまり本当の原因を突き止める必要がある。
2.因果関係を突き止めた例
夜間高血圧患者に関する対応について、セミナー内での例をもとに、
筆者の業務上の経験から、肥満予防改善のデータ活用の必要性を音声にてまとめた。
参考までに。
①stand.fmはこちらから
②podcastはこちらから
文:
BodyVoice株式会社
健康経営エキスパートアドバイザー 五十嵐めぐみ
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