【#037】癌告知からの『いのち』の感じ方とは
私の大親友は1年半前に突然尿閉が出現し、外来を救急外来を受診したところステージ4の前立腺癌と診断されました。
彼は根っからのscientist(サイエンティスト)で、すべてを科学的に分析して納得します。
そんな彼でもやはり最初のショックは大きかったようです。
私もそれを彼から告げられた時には動揺し、私一人の中に留めることができずに、私の最も信頼できる知人に話し、ようやく私も少し落ち着くことができました。
友人の癌の宣告ですら動揺してしまいます。ましてや自分だった相当動揺すると思います。
そしてその後1カ月余り経った頃、私の健幸外来サロン「無風庵」で、彼を招き一客一亭の茶会を開きました。
茶会ではいつものように二人とも本音トークが炸裂し、彼も私も時の経つのを忘れていました。
そして、お点前した茶を彼に一服茶を飲んでもらったところ、彼はようやく癌とどう向き合い、これからの時間をどう生きるか覚悟ができたと話してくれました。
彼がいのちを意識した瞬間でした。