話題の新素材「フコール」とは?

 今、帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛の改善が期待できると注目を浴びているのが、話題の新素材「フコール」です。フコールは「フコイダン」と「エコール」という抗ウイルス作用に優れた2大褐藻(かっそう)エキスからなる天然素材です。

 フコールの有効成分の一つであるフコイダンは、天然のモズクから特殊技術で抽出された高純度ネイティブ・フコイダンです。フコイダンは、海藻の中でもモズクやコンブ、ワカメ、メカブといった褐藻類にのみ含まれる特有のヌメリ成分で、水溶性食物繊維の一種です。

 褐藻類に含まれているフコイダンは、潮流や砂、紫外線などの外的刺激から身を守り、乾燥や細菌を防ぐバリアの役目を持ちながら、ダメージを受けると正常な状態に戻す損傷の修復機能も備えています。この機能を保持したまま褐藻類から抽出した天然のフコイダンが高純度ネイティブ・フコイダンなのです。

 そのほかにも、高純度ネイティブ・フコイダンの機能性は多岐にわたり、炎症部位で免疫細胞が起こす過剰反応を抑制する抗炎症作用や血流促進作用などが挙げられます。つまり、高純度ネイティブ・フコイダンを含む液状のフコールを患部に塗布(とふ)することで、痛みが治まるだけではなく、免疫細胞の過剰な炎症反応が抑えられて血流が促されることにより、損傷部位の回復や治癒(ちゆ)反応を早めることが期待できるのです。

 フコールのもう一つの有効成分であるエコールは、天然のワカメ200キログラムから数グラムしか抽出できない貴重な成分です。エコールはフロロタンニン類(褐藻類に特有のタンニン=ポリフェノールの一種)で〝海のポリフェノール″と呼ばれています。ポリフェノールは、ほぼすべての植物が持つ苦味や渋味、色素の成分です。

 フロロタンニン類は抗酸化作用が強く、活性酸素などの有害物質を無害な物質に変える作用があり、動脈硬化(血管の老化)などの生活習慣病の予防・改善に役立つことが知られています。さらに、フロロタンニン類の一種であるエコールには、水疱(すいとう)・帯状疱疹ウイルスをはじめ、コロナウイルスやインフルエンザウイルス、HIVなどに対して、幅広い抗ウイルス作用があることが数多くの研究によって明らかにされています。