マイクロソフトの生い立ちと成長物語

またまたAcquiredのポッドキャストネタ。

マイクロソフトの創業から成長の話が面白い。いまさらMSの話なんて。。。と思いつつ始めたら知らないことだらけでけっこうハマる。まぁAcquiredの二人のリサーチ力と語り口だからこそですが。(今回はスティーブ・バルマーに直接インタビューして聞いたこともあるしい)。全体的にアップル創業物語よりもビジネス・インサイトが多いと感じる。ジョブズ話は伝説としてエキサイティングだけど、いかんせん芸術肌のロックスターの話は1ミリも参考にならないのです笑 パート2まであってそれぞれ4時間強と気合はいりすぎ。長時間ドライブのお供にちょうどよいです。まだPart1の終わりだけど、覚えているところだけでも:

・ビル・ゲイツのお父さんがスーパー弁護士だったのは有名だけど、実はお母様もかなり凄い人で、パワー一家すぎる

・バルマーは脳筋的なアホっぽいパワーキャラの印象が強いけど、実はハーバード時代にはビルよりも数学ができたし、単にもう少し陽キャだったというだけ

・ビルもワシントン州界隈では同世代で数学でNo1だったけど(10万人に1人レベルくらい)、ハーバードにいったらそれ以上の天才がうようよいて(100万人とか1000万人に1人レベル)、そこでトップになるのは諦めて応用数学に転向。そもそもコンピューターを仕事にしようとも思っていなくて弁護士とかにまずなるのかなと思っていた。 そうしたら伝説の激安コンピューターのアルテアが発表されて、ワシントン州に当時いたポール・アレンと「ついに夢みていた世界がきた!」とその道を突っ走ることに。

・MSがWindowsでGUIを「盗んだ」かのようにアップルファンからはずっと言われていたが、そもそもXerox PARCでのAltoのGUIデモはほぼ同時期にゲイツも見ていたし、かつマック用にエクセルの開発していた2社の関係性もあり、アップルはマイクロソフトに「Windows 1.0のみならずそれ以降のWindowsの開発でGUIに関するアップルの知財を使える」という一文を契約に入れてしまっていた(そもそもPARCからアイディアもらったのは2社とも同じ)。なのであとでの訴訟もあっさりと法廷からクレームを却下されたので自業自得な面もあり。(ただその契約がファイナライズされたのはジョブズが追い出されて、スカリーの時だったらしいので、ジョブズがもう少し長くアップルにいたらそこは違った文面になったかも)。もちろん細かい「美しさ」でいったらMac OSは芸術的だったけど、でもだからってすぐにより売れるとは限らないのがこの世界の常識。

・Wordでしか使えない専用マウスをアプリに同梱したくらいにはGUIの有能性と重要性はわかっていたが、同時にそういうことが起こることくらいにアプリケーションとシステムOSの境界線は明確ではなかった黎明期だった。

・実はMS-DOS以降にはそこまで明確なOS戦略はなくて、色々なプラットフォームでアプリを提供して、リスク分散をしているくらいだった。ウィンドウズのチームは社内では異端というかむしろ下に見られていたくらいの変わり者集団扱いだったが、Windows3.0が予想以上に人気でそこで会社として腹をくくって集中することにしてみんなを昇進させた。

・法人営業という概念がかなり長いあいだないままで来ていて、Officeのバンドルを中心にそれを進めていったのはバルマーの功績

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