折り紙作品 辰
皆様、明けましておめでとうございます。今年は悔いの残らないよう、挑戦の年にしたいという抱負の下、noteでの作品解説を始めます。新年最初の作品は、今年の干支である辰になります。
試作開始
動き始めたのは意外と早めで、2023年の7月ごろでした。コンセプトも構造も曖昧なままスタートしてしまったため、その迷いが試作にも現れていると思います。
何も考えずあやめと蛇腹の組み合わせで試作。この時点ではシンプルにまとめつつ、仕上げに凝ってみたいというのと、何を思ったのか、22.5度の構造への接続も容易だろうと考えていました。
案の定、という感じの結果です。リアル路線脳が中々抜けないが故に頭部の小ささが目立ちます。内部領域がいくら何でも余り過ぎなため、内部角による四肢は確定でしょう。22.5度にこだわり続けていたため、判断にふらつきましたが、一肌脱ごうと、蛇腹構造を決心しました。もう一気に気が楽になりましたね。そうと決まればやれることは増えるので、それに伴い、改めてコンセプトを見直します。
アイデア
龍の最大の特徴と言えばと言われたら、真っ先に出てくるものは無いほど龍の情報量は多いと思います。適度に妥協しなければ尻に火がつくでしょう。X上に上がっていたコンテストの干支部門の龍の作品を眺めていると、ふと、足が寂しいなぁと感じることが多くありました。(悪く思わないでください…)構造もですが、見た目の差別化は第一印象に直結すると思うので、足に焦点をおいてみます。
間に試作が2つありますが、語る物もないのと、画像数の節約により、省略させて頂きます。
適当な蛇腹数で試しましたが、意外と32等分で良いバランス具合にまとまってくれました。
ご覧の通り、非対称となっています。四肢を理想的な長さで出したかったのと、左右で装飾の大きさを変えたかったのが狙いですが、試作の時点で絶大な効果は期待していませんでした。
ゲームやアニメに登場する、龍やその他ドラゴン系統のキャラの奇抜なデザインはあまり好みではなかったので、浮世絵の龍を参考にしました。殆どで描かれている極端に大きく鋭い爪を意識しました。
残るは装飾の細かい折り方と尻尾の仕上げのみ。もはや眼中になかったので一番の迷いどころです。
装飾は浮世絵のような揺らぎ感より、折り紙感を
重点的に意識しました。尻尾は特に何も考えていなかったので一番良かったやつを。
完成
本折りに使用した紙は、スプレー塗装したクラフト紙です。魔除けの効果があると言われている朱色を選びました。場所もとるし、室内ではできないし、何より臭いがきついので、一日頭痛に悩まされました。時間がなかったので仕方なかったとしか…
足は神谷氏のエンシェントドラゴンやウィザードである方法で折りだしていますが、蛇腹構造をキープすることで効率よく細い足を実現しています。
頭のポリゴン要素がお気に入り。首周りの装飾は殆どアドリブですが、上手くいったと思います。
それにしても臭い…。
今作は、苦手意識から避けてきた蛇腹構造の使用であったり、非対称構造であったりと、挑戦の年に相応しい作品になったと思います。締め方がわからず雑になってしまい申し訳ないですが、今年も宜しくお願いします。