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折り紙作品 マントヒヒ

久しぶりに書きます。


創作の動機

動物園での一日を再現するというテレビ企画用に創作しました(一回言ってみたかった)。限られた期間での創作は初めてだったのでナーバス気味です。

試作

特別アイデアがあったわけではないので、頭から始めます。

上図の展開図が僕の中で「頭の基本形」と呼称していて、鶏、ドラゴンなど、様々な動物の頭部でこの基本形を使いまわしてきました。通常の22.5度のカドから出せる圧倒的自由度なので非常に助かっています。今回のマントヒヒも親和性を感じたので、活用していきます。

試作1

数分いじくりまわした後、非常にシンプルなデザインにまとまりました。腹割れになったので、それに合わせて体も腹割れにしていきます。

試作2

上半身まで折ったところ。
とりあえずの魚の基本形でいいところまでもってこれました。問題は下半身で、後ろ足、尾、特徴的なお尻を表現するにはどうも領域が足りていないように見えます。当然、領域の付加が妥当な手段ですが、憶測だけで行動に移して失敗するのは嫌なので、確かな根拠を求めます。

試作3

無理でした。
腰回りが貧弱で、尾の位置がおかしく、お尻のためのカドが隠れてしまっています。これで領域の付加は決定したので、付加パターンを考えていきます。

青線より下が付加領域です。理系ではないので(文系かどうかも怪しい)またまだローテクですが、22.5度系の構造との親和性は確かなので、試作していきます。

試作4

全体の比率はいい感じです。付加領域により前足あたりに発生した無駄領域の処理に困りましたが、勝田氏のレイヨウを参考に、足に厚みをもたらす方向性で、内側に隠すことにしました。
これで必要なパーツは出揃ったので、あとは仕上げの折りの確定です。ここからがセンスの問われどころです。そんなことより放送間近です。まずいです。

結局テレビに出ることになったのはこの子。
実際のマントヒヒと比べればわかりますが、お尻のデザインは少なくとも最適解ではないことがわかります。実際は大きく双方に分かれており、その間から尻尾が生えているイメージです。
欲を言えば、前足からお尻にかけてがヨレヨレなので、無駄領域を使用して留め折りなども頭に入れておきます。
もうここからは論理とか関係なく死に物狂いで試作しまくって神のお告げを待ちます。

完成


お尻の角があまりにもきれいに出てくれたので、興奮しました。ボリュームには劣りますが、マントヒヒのお尻のサイズなんて十人十色なので、特に文句はないです。見えていませんが、腹のあたりでしっかり留め折りを行っています。
必然的にも、お尻を仕上げると同時に腰が立体化されるようになっています。嬉しい副産物です。


テレビ見てくれた人、ありがとう!!!🙏








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