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バリ島でタトゥーを入れた話

こんにちは!

今回はインドネシアのバリ島でタトゥーを入れた話を書いていこうかと。

タイトルを見て、

「わざわざバリ島で?!」
「痛そうだし値段も高そう!」
「日本人なのに入れるなんてバカじゃねぇの!」

みたいな疑問が出てきたかと思いますが、経緯とか値段とか感想を順番に説明していきます。



タトゥーを入れようと思った理由

高校生で初の海外生活を体験し、それから留学なんかを経験して海外の文化に慣れていたけんけんは、特にタトゥーに対する偏見みたいなのは持っていなかったし、むしろ少し憧れを抱いていた。

それでもやはり日本で生活をしている人がタトゥーを入れるということは就職等様々な場面でデメリットなことが多いし、時には周りに嫌な気持ちにさせてしまうのも事実。

よく日本人は遅れているだとか、タトゥーに偏見を持つなという話を聞くが、
個人的には日本でタトゥーを入れている人は悪いイメージを持たれるような行動をしている人が多いのも事実だと思う。

ましてや嫌な気持ちになる人が大多数ということであれば、それは日本が遅れてるから、
もっとタトゥーを受け入れる文化にしようというような単純な主張で解決できないものだと思う。

もちろん日本でタトゥーをしていて、素晴らしい人格の持ち主も沢山いるが、やはりネガティブなイメージはそう簡単に払拭できるものではない。

話は少し逸れたが、けんけんは温泉が大好きで、日本に住んでた時は週1で絶対行くぐらいには好きだったこともあり、正直カッコいいなとは思っていたが、
タトゥーを入れようという気持ちは特に無かった。

この気持ちに変化があったのが、海外移住生活が2年ほど続いた時のこと。
この辺りでけんけんは、この先恐らく日本では
もう就職しないだろうなという事を薄々感じていた。

そして、

2年間働いてそれなりに貯金もある。
仕事や昇進に影響がない。
(管理職のボス達も普通に入れている。)
海外の温泉施設はタトゥーOK。

という事を考えると、今の環境では自分が感じていたタトゥーのデメリットが一切ないことに気づいた。

そこでけんけんは真剣にタトゥーを入れる事を
計画し始めることになる。

スタジオ探し

さてタトゥーを入れると決めれば、早速タトゥースタジオ探しが始まる。

基本的に探し方としては、

「住んでる町の名前」+「Tattoo studio」

で検索して、気になるスタジオのInstagramを見て、公開されているデザインだったり、実際に最近彫った画像を見て判断する形。

大体入れたいデザインのイメージは出来ていたので、それに近いデザインの作品を公開しているタトゥースタジオを軸に探し始めた。

当初は当時住んでいたシンガポールで探そうかと思っていたが、値段の高さとあまり自分が好きなスタジオを見つけられなかった。

だが東南アジアは隣国も余裕で行動範囲内だ。
ましてや一生自分の体に残るものを入れるのだから、可能な限り自分の理想に合ったスタジオを見つけるのは当然。

そこでタイ、インドネシア、ベトナムやマレーシアを探しながらついに気になるスタジオを見つけた。インドネシアのバリ島のタトゥースタジオだ。

バリ島にはかなりの数のタトゥースタジオがある。タトゥーアーティストのクオリティも高く、そして値段もシンガポールに比べるとかなり控えめだ。また大事な衛生面に関しても、オーナーが欧米人という事が多いためかなり高基準に保たれている。

けんけんが選んだのはこちらのスタジオ。

[Bloodline Tattoo]


このスタジオはオーストラリア人がオーナーで、アーティスト達がローカルのインドネシア人といった形のスタジオ。

多数のアーティストが在籍しており、希望のデザインによって最適のアーティストを選んでくれる。Instagramで、けんけんのイメージに1番合っていたのとかなりの高評価ということもありここでタトゥーを入れる事にした。

予約から開始までの流れ

こちらのタトゥースタジオでは、Instagramのメッセージから予約する事ができた。
希望の日付、入れたい箇所、デザインなどを送ると、何日間かかるかの日程と、大体の金額を教えてくれるのでそれでOKなら予約完了という形だ。

ただ予約がかなり多いみたいで、基本的には3ヶ月ほど前からの予約が必要とのこと。
この時はたまたま空いていたので1ヶ月前で予約ができた。

けんけんは今回右腕全体に入れるフルスリーブ にてお願いした。

初めてタトゥーを入れるのに、いきなり腕全体なんてバカじゃないのかと思われるかもしれないが、考えていたデザインが腕全体という事、また
ビビって中途半端なものを入れても後悔することが明白だったためである。

変に覚悟ができていたけんけんだが、タトゥーを入れる痛みに関してはビビりまくっていた。
正直タトゥーを入れた事がない人には全く想像ができない痛みである。

どういった痛みなのか、どれぐらい痛いのか、
正直ググっても人によるみたいで、やはり参考にならない。

そして予約の際に提示されたのはなんと
3日間 1日8時間彫り進める 
という驚愕のスケジュールである。

1日8時間といえば普通に勤務時間。
あの毎日長く感じる勤務時間中ずっと腕を針で刺しまくるということである。

怖すぎる。

ただ予約してしまったものはしょうがないので、
早速バリ島への飛行機とホテルを予約。

彫った人の感想はかなりネガティブなものも多いので、実際に行くまで何もググらないままにしようと決意した。

そしてついにその日がやってきた。
バリ島に到着し、ホテルに荷物を置いてから早速
スタジオに向かう。

当たり前だがスタジオの周りはかなりイカつい全身タトゥーだらけの人が集っている。
正直ここでビビっていたが、店の前にいるアーティストらしき人に予約をしていることを伝えると、とても親切に笑顔で対応をしてくれた。

ここでこのイカつい人達とタトゥーについて談笑しながら、料金の支払いを済ませて担当してくれるアーティストとデザインについて話し合うことになる。

ちなみに支払いは現金のみだったので、なるべくレートが良い換金所で両替をする必要がある。
このスタジオの場合、提携している両替所でタトゥーを入れる事を伝えるとかなり良いレートで両替をしてもらえる。

アーティストに早速自分の希望を伝えると、iPadでいろいろなデザインを見せてもらえる。
その中から配置や、希望のデザインを伝えるとイメージ図をいろいろ作ってもらえる。
かなり丁寧に細かいところまで聞いてもらえるのでここで遠慮せず、どんどんリクエストしていこう。

また不安な事があればここでいろいろ聞いておくのがオススメ。特に痛みが不安なら、痛み止めみたいな薬も出してくれるらしい。
ただやはり痛みは人によるので、薬の効果もまちまちらしい。

ちゃんと寝てご飯食べて来たら心配するほどではないと言われたので、痛み止め等は無しでやることに。

デザインにも満足したので、早速次の日の朝から入れることに。正直ビビってあまり寝付けなかった。


いよいよタトゥー開始

翌朝、少し寝不足感はあったが朝ごはんをしっかり食べ、また水分補給も十分に済ませてスタジオに向かった。

ここでデザインの最終確認をした後、腕の毛を全部剃ってもらいデザインをインクで腕に形作っていく。そして配置や大きさを確認し、問題ないならいよいよタトゥーが始まる。

このスタジオでは個室ではなく、大きな部屋に施術台が4つほど横並びになっており、正面は全面鏡で経過が見れる形だ。

その日は自分以外にアメリカ人やオーストラリア人が3人いたこともあり、みんなでタトゥーのデザインなんかを話し合い和気藹々とした雰囲気だった。

このおかげでかなり不安な気持ちは減っていた。
まぁ脇汗手汗はダラダラだったが。
何より可愛い子が隣だったのでここで日本男児としてビビっちゃいかん、と変な意地も出ていた。

そしていよいよ腕が彫られる時が来た。
とんでもなく振動している針を、拳を握り締めて凝視していた。

そして針が腕に当たる。

「おおおぉ!痛いけど痛くない!」

というのが最初の感想。
かなり腕にチクチクとした感覚が来るのだか、全く耐えられない痛みではない。
ビビりまくっていたばかりに、かなり拍子抜けだった。

具体的に言えば、振動するシャーペンの芯をかなり尖らせて強く当てられている感じ…?
針というよりかはもう少し鈍いものを当てたられている感じ。

こればかりは体験しないとわからない痛みかもしれない。

さて、1時間ほどが経過し、この感覚にも慣れてきたころ、少し飽きてくる。
なにしろ腕が動かせず、ただ寝そべるしかないので全くやる事がないのである。

左手で携帯を触って映画でも見ようと思っていたが、そこまで痛くないとはいえ、映画に集中できるほどの快適さはないし、それなりには痛い。

「あと7時間何すればいいんだ…これあと2日も続くの…?」

とここで予想していなかった苦痛に見舞われる。

唯一の救いの時間はお昼ごはん休憩と途中の15分休憩ぐらい。 その時だけ体を動かし、ストレッチをしまくってまた次の数時間に耐えていた。

ちなみにお昼ご飯は出前の希望を聞かれ、
そのあと届けてくれるので心配しなくていい。

そして虚無の6時間ほど経ったあたりで、どんどん痛みが増してくることに気づく。
彫る痛みに加えて、すでに彫った箇所がとんでもなくヒリヒリするのである。 

擦りむいた時のような感覚が腕全体に広がり、残りの2時間はひたすら痛みを誤魔化すように音楽を爆音で流していた。

人間は疲れてくるとアドレナリンがあまり出せなくなってくることから、どんどん痛みが脳にダイレクトにくるのである。

そしてなんとか初日が終わり、
ヒリヒリする腕にラップを巻いてもらい帰宅した。 シャワーもお湯ではなく、ぬるま湯で軽く流す程度。もちろん石鹸等は使えない。

そしてなにより痛い。シャワーの水圧が強ければ悶絶する。

寝てる時に擦らないように、ラップを再度巻いて、腕が動かないようにしてなんとか寝ることに。 痛みで体の疲労がすごいのですんなり寝る事ができた。

そして2日目も同様に最初は痛くないが、後半でただ痛みに必死で耐えるといった流れでなんとか無事に終える事ができた。

ただこの2日目の後、痛みと疲労でとんでもない高熱が出てしまい、次の日はキャンセルしてもらうことに。スタジオからの帰りのバイクタクシーで何度か落ちかけるぐらいにフラフラしており、
何も食べれないような満身創痍で1日を過ごした。 我ながら情けない。

そして次の日何とか復活を果たし、
ついにタトゥーが完成した。

タトゥーを入れた感動というより、もうここで
8時間痛みに耐えなくて良いのかという安心感の方が大きかった。

タトゥーのデザインで特定されそうなので画像は
貼れないのだが、けんけんの右腕全体にタトゥーがついに入ったのである。

そしてシンガポールに戻り、ここでバリ島でのタトゥー旅行がついに完結する。


合計でかかった費用

さてタトゥーの金額だが、右腕全体のフルスリーブタトゥーで約26万円にて入れる事ができた。

これは予約の際に言われていた金額と同じだったので安心した。日本で入れる際の相場はわからないが、少なくともシンガポールよりかはかなり安くすることができた。

あとは飛行機がシンガポールからバリ島まで、 往復25000円ほどと、宿泊費が5泊で20000円。

合計で約30万円となった。

決して安くはない金額だが、一生物の経験と考えればそこまで高くはないと思う。

実際入れてから2年が経つが、全くの後悔はない。

最後に

ここまで読んでくれてありがとうございます。
あくまでけんけんの個人的な体験談だが、
もしタトゥーを入れたい方の参考になれば幸いです。

けんけん自身は全くの後悔もなく、むしろ今までより自分を好きになれた気がするが、生活の
ベースが海外である事が前提なので、日本在住の方はよく考えて入れた方がいいと思う。

実際けんけんも日本帰国中はタトゥーを隠して
生活してるのでね。


もし質問等があればお気軽にコメントを。


ではまた次回!

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