「流れに従って生きる」ー再独立編ーACT77:株主総会のシミュレーション
株主総会の「議決権60%」を密かに持つことになった私は、『不安感』と『恐怖感』も持ちつつ牧田にHo建材社長の考え方を説明しました。
その話を聞いた牧田は腹をくくったようでした。
牧田が代表取締役を継いだあとの「拠点となる事務所」の事や、「株主総会のタイミング」などの調整に入りました。
社長解任が決まったら、早々に今の事務所を出なければならないためです。
その後、数回の打ち合わせを重ねて大筋の話が決まりました。
株主総会の想定事項
〇 株主総会は年明けの1月下旬。場所は会社と決まりました。
〇 新しい事務所は、牧田が社長となる「㈱木の香の家」 と 私の「木の香の家‐木精空間」 と 時々出演するKAさんの「(有)エコプロジェクト」の3社でシェアしようとなりました。
〇 さらに、異例の注意点も打ち合わせしました。
それは、「印鑑と通帳の没収方法」と「私と牧田のそれぞれの避難経路」です。
社長解任という緊急議決が決議された際・・、もしE氏が大声で喚きだしたら、私が説明や解任理由などでなんとか時間を稼ぎ、その隙を見て牧田は『印鑑と通帳』を2階の机から取り出すこと。
そして・・もう1つ、キッチンの包丁やナイフは牧田が事前に隠しておくこと・・です。
この2つは、とても重要な打ち合わせ事項でした。
今までの行動から予測するに、E氏が逆上して通帳と印鑑を持って恫喝して手離さない可能性も考えられました。
また、頭に血が上ったE氏が、包丁を振り回して刑事事件に発展する可能性も否定できなかったからです。
私の逃避ルート(想定)
私も、いざというときの避難経路をシミュレーションしました。
牧田が通帳と印鑑を取り上げたら、牧田は玄関ドアから・・俺は1階のテラスドアから逃げるのかなぁ。
時間稼ぎの会話次第では2階に行かざるを得なかった場合は、どの窓から逃げるか・・、恐怖のあまり腰が抜けて動けなくなったらどうしよう・・など、こんなところで命を落とすわけにはいかないと真剣に逃げ方を考えました。
こんな計画を立てる株主総会なんていったいなんなのだろう・・と、どきどきして打ち合わせしていたことを思い出します。
事実は小説よりも奇なり。
お天道様は見ています。