少しだけ立ち止まる

足元を見て歩くことに慣れすぎて、
いつの間にか、周りの風景がぼやけていた。
人々の笑顔も、空の色も、
気づかないうちに薄くなっていた。

だけど、ある日ふと気づくんだ。
「立ち止まることが大事だ」と。
立ち止まることで、
何か新しいものが見えるわけではないけれど、
少しだけ、心が軽くなる。

何も考えずに、ただ空を見上げる。
どこか遠くに行かなくても、
心が広がるような気がする。
忙しさの中で、自分を見失わないように、
時々はこうして、ただ息を吸って、
風を感じる時間が必要なんだ。

急ぐことも大切だけど、
立ち止まることで見えるものがある。
そして、それをまた、歩き出す力に変えられるから。