アルコール依存症回復支援基礎講座に参加して
アルコール依存症は「否認の病」とも呼ばれていてご本人が今ある症状が飲酒の影響からきていることを認めることができない、もしくは自覚できない疾患です。
また支援に入った者が気づかないことも多々あります。私の経験からも虐待ケースや交通事故が起きる背景に実は「アルコールが入って…」「お酒の勢いで」ということがありました。
講座ではAA、断酒会に所属する二人の男性当事者から話しを聴くことができました。共通しておっしゃっていたことは「父親はよく飲んでいた」「大学時代に仲間と(イッキ飲みを含めて)よく飲んだ」「仕事のストレスから飲んだ」「仕事をするうえでのエネルギー源だった」でした。
お酒を辞めようと思ったキッカケは医師から「アルコール依存症は治りません」と言われたことであり、二人とも「治ってまた飲めると思っていた」とおっしゃっていました。今もアルコールを断つことを継続できているのはAAや断酒会に参加していることが大きいと言います。
私見として日本文化ではお酒はなくてはならないものと感じております。例えばお正月には御神酒を飲むといったようなことです。その文化的影響もあるなかで当事者二人はお酒を断つことができていることが適切な表現ではないかも知れませんが凄いことだなあと感じました。
最後に人が酒を飲む、酒が酒を飲む、酒が酒を飲むという言葉が印象に残りました。