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プログラミングをやめた日
※この記事は、kzn様の↓の投稿に刺激されて書きました。
昭和50年代、理系の学校で学んだプログラム言語はFortran。
当時、プライベートでは関数電卓の延長として購入したポケコンでBasicに接したことから、プログラミングとの縁ができました。
就職し、研究者の端くれとして実験を行なって圧力やら変位やらひずみやらをセンサーで計測。センサーはデータロガーに接続され、計測したデータは懐かしのGP-IBインタフェースを通じてパソコンで収集しました。
パソコンはまだハードディスクもなく、5インチのフロッピーディスクドライブを2基備えた初期のPC-9801。データを吸い上げるプログラムをN88BASICで自作して、応力〜ひずみ曲線をディスプレイやX-Yプロッターに出力したりしていました。
本来、データの収録や解析の手段としてのパソコンでありプログラミングなのですが、駆け出しの私はプログラムのバグ取りや機能強化の方が面白くて…
本職の方にはとてもとても敵いませんが、必要十分な程度にはBasicを身につけてきたある日、研究室の1本のソフトが納品されました。
Lotus 1-2-3。
パソコンはワープロとして使う以外は、プログラムを組んで動かすものと思っていた私は、1-2-3が何をするものか、どうして必要なのか、すぐには理解できませんでした。
しかしそのうち、気がついてしまいました。
計測データをCSV形式で取り込んでしまえば、あとは全て1-2-3で処理できる。
素人がしこしこプログラムを組むよりはるかに効率的に、フレキシブルにデータを処理でき、美しく表現できる。
私が数年間、仕事で培ったN88BASICのプログラミングスキルも、成果としてのプログラムも、もはや用済み。
行番号も、GOTOも、FOR〜NEXTも、GOSUB〜RETURNも要らない世界。
かくして昭和の終焉とともに、素人プログラマーを卒業しました。
平成初期に一世を風靡したLotus1-2-3も、Windowsの時代となり、プリンターもレーザーやインクジェットが主流に、WYSIWYG(これも死語か)などといったものが求められるようになった頃には、Excel に取って代わられました。栄枯盛衰。
1-2-3 の画面を撮った画像を持っていないので、代わりに1-2-3を標準搭載したHP200LXの画像を。優れたスケジューラ機能なども搭載されていた名機でした。
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