とある庭からの返信
とある庭からの返信、というタイトルにしたのは真実ではなくって、この写真は実際には返信の前、というよりチャミさんが記事を書かれるよりも前である、昨日の夕刻に、とあるショッピングモールの屋上にある人工芝の上で撮ったものである。
まぁ、そんなことを言い出したら、そもそもチャミさんが執筆されている姿をお見かけしたわけでもなし、況や消えたと仰る記事の執筆期間など知る由もないわけで、全ては空想上の話である。
とはいえ、こうして私信というわけでもなければ、書簡の形式でもないチャミさんの記事に、勝手に返信という形で何事かを綴り出したのは、故なきことでもなく、ここしばらくチャミさんとなかしーが互いに寄せて書かれている往復書簡が、とても素晴らしいのを垣間見させていただいているからで。
洋の東西において、作家や学者のような人々が遣り取りした便りのようでもあり、幼い頃に女子たちの間で交わされていた交換日記のようでもある(といって、そのいずれも私はほとんど読んだことがないから、これは大層いい加減な喩えかもしれぬ)、その手紙たちは、互いにあまりにも素直な言葉で書かれ過ぎていて、ときに「これは遣り取りが成立しているのかしらん」、と心配さえ憶えるのだけれど、そこは双方の双方への信頼と、そして何より真意を行間に込められるような才能同士であるから、その読後感は思いの他スッキリした質感として心に残るのである。
と、こうして良い意味で他人事として俯瞰/鳥瞰出来る距離感だからこそ、私も勝手ながら偉そうに評論してしまったわけだけれど、チャミさんが有料部分に書かれた前田論に至っては、私自身の自己理解が至らぬこともあり、これは良い意味でお手上げというか、恐悦至極でしかない内容だった。
このように、思い付くままに言葉を並べてきて、また思い付くままに人と言葉を交わしてきただけのところに、格別のご評価を賜るとは思いも寄らぬことだけれど、何ともこそばゆく複雑な今の感情(複雑と書いたが、総じて嬉しい感情には違いない。ただ、少しばかり想像以上の賛辞であったから戸惑ったわけ)をここに記して、今日は筆を置きたいと思う。