中毒性高めのメダルゲーム。蘇った我慢を知らなかった当時の僕
休みの日は何をするだろうかー。
映画に買い物、グルメや旅行など人それぞれだ。
僕はテレビの仕事をしている。一般の社会人というのは失礼かもしれないが、他の人に比べて休みが極端に少ない。
そんな僕は先日29連勤をこなし、ようやく休んだ。
一日休みがなかっただけで午前休んだり、取材終わったら直帰して寝ることもしばしばあった為、どこかのブラック企業のように疲弊して先を考えれなくなるくらいの事はなかった。
それでも29連勤目は仕事を早急に切り上げ、帰路につくと、21時頃からビールを呑んだ。
環境が味を変えるというけれど、久々にうまいお酒だった。
何を思ったか2杯目は焼酎を頼んでいた。早く酔っ払いたかったのかもしれない。時間はたくさんあるのに。
呑み終え、僕はカラオケに移動し気持ちよく歌った。
帰宅したのは24時を回っていたと思う。
休み当日。たくさん寝る選択肢もあったが朝からジムで汗を流し、シャワーを浴びて外出した。
30度を超える暑い日で何をするにも体力が削られる。選んだのは室内ゲームセンターだった。
パチンコもスロットもしない僕にとってはあまりない選択肢だった。
ゲームセンター自体は小学生の頃にこれでもかってくらい遊ばせてもらったので免疫は出来ている。大人になってハマるタイプでは無い為散財しない。
選ばれたのはコインゲームだった。
1000円で200枚だった気がする。メダルでメダルを落とす、各テーブルにコンセプトがあり、ルーレットが回るものがあれば、穴に入った枚数で敵を倒し、コインをゲットするなど種類が豊富だ。
僕は海物語のコインゲームで遊んだ。
コインが増えたり減ったりと安定の時間が続く中、1000枚近いコインが降ってくるジャックポット機能があり、遊んでいるうちにそのチャンスを得た。
最初のチャンスは6つくらいある穴にボールが回りをクルクル回り、「ジャックポットチャレンジ」という穴に入らなければならない。期待してないからこそ入ったりするものでこの日は1発目にチャレンジの穴に入った。
すると台が大きく動き、目の前には大きなルーレットが現れる。10個あるうちの一つがジャックポットという中で大きなボールが回転しながら降ってくる。
どうせ入らないと思ってはいたのだが、ジャックポットの穴に入り、1053枚のコインを手に入れた。
決してお金が増えた訳ではないが、嬉しかった。
この感情は小学生の時に味わったゲームセンターでの喜びを思い出させ、幸せな気持ちにさせてくれた。
「メダルがなくなった」と親父や祖父に駄々をこね、100枚近くもらってはすぐに消費するのを繰り返した。その頃の僕は我慢というものを知らず、子供向けのコインゲームでひたすら連打をし、わずかなコインを手に入れていたものだ。
あれからかなりの月日が経ち、我慢を覚えた僕は無心にメダルを入れ続ける。