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【q値・m値の計算⑦】土間床の熱損失(演習)
今回、土間床の熱損失の計算例を示します。
なお、この記事は、次の動画の内容に加筆・修正しました。あわせて動画も視聴してください。
土間床周りの熱損失は3種類
土間床からの熱損失は、土間床中央部から地盤(下)側に逃げる熱と土間床外周(ペリメータ)部から一旦地盤に潜ってから外気等に逃げる熱の2つにわけることができることを説明しました。
土間床中央部の地盤の下側に逃げる熱は建築物省エネ法のUA値計算ではゼロとすることを説明しました。
また、土間床外周部からの熱損失は、長さ当たりの熱損失を表す線熱貫流率ψ値(W/mK)に外周部(基礎)の長さをかけて計算できることを説明しました。
さて、前回の土間床からの熱損失の説明では触れませんでしたが、土間床外周部には基礎が立ち上がっています。基礎は基礎壁とも言ったりしますが、基礎壁を通じた熱損失は一般の壁と同じように計算する必要があります。つまり、基壁のU値に面積をかけて計算します。
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土間床中央部の熱損失と土間床外周部の熱損失の2つに加えて、基礎壁の熱損失の計算も行わないといけません。全部で3種類の熱損失がでてきます。少しややこしいですね。今回、一般的な床断熱住宅の玄関を想定して、玄関からの熱損失をどう計算していくのかを、例題を解きながら説明します。
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