エアコン(11) 〜弱冷房〜
割引あり
前回、除湿の仕組みとして、再熱除湿について説明しました。今回は弱冷房について説明します。弱冷房について説明する前に、簡単に、エアコンにおける除湿の仕組みをもう一度おさらいしておきます。
除湿の仕組み(おさらい)
除湿とは、室内の空気中に含まれる水分を、結露させることにより取り除くことです。
結露させるためには、室内の空気の温度と湿度によって決まる露点温度が重要となります。露点温度とは結露が始まる温度でしたから、エアコン室内機の熱交換器表面の温度を露点温度よりも低い温度にすると結露が始まります。
室内機の熱交換器表面温度を室内空気の露点温度よりも低くするためには、通常の冷房運転よりも熱交換器表面温度をグッと下げないといけません。露点温度よりも低くしないと結露が始まらないからず、単なる冷房運転になってしまいます。しかしここで1つ問題が生じます。熱交換器の表面温度を下げ、そこに室内から取り込んだ吸い込み空気を当てると、確かに結露が始まり除湿できるのですが、同時に熱(顕熱)も奪われるため、室内温度が下がり過ぎてしまいます。
そこで、除湿は行うけれど、室温を冷やしすぎない仕組みとして、再熱除湿と弱冷房があることを紹介しました。
前回、再熱除湿について解説したので、今回は弱冷房について解説します。
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