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【q値・m値の計算④】開口部の熱損失
開口部がある場合のq値の計算方法について説明したいと思います。
なお、この記事は、次の動画の内容に加筆・修正しました。あわせて動画も視聴してください。
窓がある場合のq値計算(例題と解き方)
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説明するために、例によって非常に単純化された、地盤の上に直接、箱が置かれたような建物を想定していきたいと思います。そして、前回同様、地盤の計算は、簡単にするため、そしてq値の計算の流れを説明するという趣旨から、ゼロとしたいと思います。
前回は、壁・屋根、全部で地盤を除く5面の計算でしたが、今回は縦2m・横1mの掃き出し窓が(裏側は図で見えてませんが)東西南北方向に計4つある想定で計算を説明したいと思います。また、天井と壁のU値は少し変えて、天井が0.3W/m²K、壁が0.4W/m²K、そして、窓は2.0W/m²Kという設定としたいと思います。
地盤は熱流0なので、地盤以外の部位、屋根、東西南北4種類の壁、東西南北4種類の窓の、計9種類の部位があります。前回説明したとおり、日射熱取得率の計算(m値の計算)と整合させるために、異なる方位の部位はたとえU値が同じであっても、別々に扱うことにします。
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