オールスター運営を通して見えてきたもの。
2月11日に開催したオールスター戦から早3週間ほどが経とうとしている。当日に撮ってもらったビデオを久しぶりに見るともはや懐かしく感じる。
振り返ってみて、自分はなんでオールスターを開催したんだろう、とふと思ったので、頭の中にあることを少しでも残しておこうかなとnoteを書くことにした。
色々理由はあるけど、
「見たいことを開催すればいい」
これこそがオールスターを開催した最大の動機である。
振り返ってみると、大学生活はほとんどホッケーに費やした。
3年生、4年生の時は年間300氷上を目標に氷に乗っていて、沢山ビジターに乗りに行き、沢山の他大学の友達ができた。
どの大学にも友達がいるんじゃないかってくらい。
大体の大学には、経験者、と呼ばれるチームを引っ張るホッケーの上手い人が1人、2人いたりする。
初心者中心のチームの中にいる経験者は、スピードからテクニックから何から何までずば抜けていて、とても目立つ。
対戦相手の分析するときも、いかに相手チームの経験者を抑えるか、という話に終始することも多い。
筑波の大森だとか、明学の中田だとか、学習の湯浅だとか、もはやこのチームにはこの選手しかいないんじゃないかというレベルで四年間名前を聞き続けた。
そんな大学リーグの主役とも言える経験者が、集まって一つのチームで試合をしたらどうなるんだろう?
大学リーグのオールスターやったら絶対面白いなーー、個人的にめちゃくちゃ見たい!
そんな思いつきがきっかけで、ひょんな出会いもあり、同好会vs大学リーグという構図で試合を開催しようということになった。
それは大体6月。
話はとんとん拍子に進み、7月8日に第一回目のオールスターを開催することが決まった。
オールスターのメンバー集めについては、ほぼ独断で選抜した。きっとメンバー集めできる人は色んな大学と交流が多い自分が適任だという使命感で動いていた。
以前から仲良くしてた人たちから、オールスター当日に初めて会うというような人まで9大学17人ほどが参加してくれた。
我ながらなかなか大学リーグのスターたちを集められたなと驚いた。
日にちの設定が良かったのか、誘った人は大体が快く参加してくれた。
当日全員が顔合わせて喋ってると、ライバル関係にありそうな人たちが意外にもお互い面識がなかったり、もっといかつい印象だったけどめっちゃいいやつやん!という発見があったり。
最初はよそよそしかったけど、試合してるうちにすぐに仲良くなっていた。
改めて、同じリーグで毎年戦ってる相手なのに全然知らないまま卒業していくのってもったいないなって。
オールスター開かなければ繋がらない縁はきっとあって、そんな人と人を繋ぐことができたのはオールスターやってよかったことの一つ。
これに関しては特に筑波の人たちが喜んでくれた。筑波は練習場所が他の大学と違ってて、他の大学と関わりが薄く、独自の世界で生きてるらしく、こういう機会がないと、他の大学と仲良くなることなくて寂しいらしい。笑
試合中の様子はこちら。
観客は深夜2時にも関わらず、リンクの周りに100人弱の人たちが集まり、大いに盛り上がりました。神宮だからこその近さも盛り上がりの理由ではあったのかなと。
神宮の深夜に行った理由は、安いから、の一点だけで、観客目線ではかなり来にくかったし見にくかったな。まあ実験だったので許してください。
その反省から第二回は高いけど伏見のいい時間でやることにしました。
当日見に来てくれた人も、YouTubeで動画見てくれた人も、かなり高いレベルのホッケーに満足してもらえた。再生数3000回近いし。
来てくれた人の多くは選手の友達だったりチームメイトだったが、その人たちにとってもオールスターの試合はかなり学びあるものになった。
普段一緒にプレーしてる経験者も、周りが全員経験者の中でホッケーするとこんなにも違う動きをするんだ、とか、いつもストライカーの役割を任せてるけど本当はパスがうまい選手だったんだとか、いつもと違う一面が見れたんじゃないかなと。
プレーする経験者にとっても、いつもよりパスが繋がるだとか、プレースピードが速くて楽しいだとか、いつもできないようなプレーができるだとか、主催者としてはこれ以上はないような感想ばかりで舞い上った。
こんな感じで、プレイヤー、観客の双方にとってメリットの多い試合を提供できたから良かったな、と。
まとめると、オールスターやろうと思った当時、想定できてたメリットは
プレイヤー目線
1.大学同士の交流が増える
2.経験者にいつもと違う環境でプレーする機会を提供し、ホッケーの楽しさを再認識させる。
3.経験者のホッケーに対してのモチベーションが上がる。
観客目線
4.経験者のレベルの高いホッケーが見れる。
5.チームメイトのいつもと違ったホッケーが見れる。
6.各チームのエースを集めたドリームマッチというエンタメの提供。
というくらいだったけど、最近になって新たにオールスターをやったことによるメリットが出てきた。
というのは、今年の春とある大学に入学を決めた新入生の話。
Twitterのフォロワーだったインターハイ常連の高校の生徒から突然DMで、「オールスターの動画を見て、1部以外でもホッケーを続ける道はあることを知りました。○○大学(2部以下の大学)に合格しホッケーを続けることにしました。森さんのおかげです。」
という趣旨のメッセージが届いた。
インターハイに出るような強豪高校においては、普通1A.1Bの大学からの推薦で大学に進学するのが一般的で、受験して2部以下の大学に進むことは稀であり、もはや選択肢にない。
そんな中、オールスターの動画を見ることにより、2部以下の大学でもホッケーを続けることができる、1部以外でもホッケーを続けるという新たな選択肢が生まれたのだ。
今まで花形の1部の影にいた2部以下にスポットライトを当てることができ、しかも普通なら思いもよらなかった選択肢を提示し、とある人の人生に新たな価値を提供できた。
オールスターを開催することで、人の人生に良い影響を与えることができた。
確かに、高校までホッケーを続けていた選手が2部以下に来ることは極めて稀である。
その理由として上記のような理由もあるが、それだけではなく、インターハイの日程にも理由がある。
高校まで続けた選手は高3のインターハイで引退する。
そのインターハイは通常一月の第3週目に行われるが、それがセンター試験の直前、または被るという事態が起きる。
そうなるとセンター試験またはインターハイの2択を迫られ、自ずと推薦に流れてしまう。
そんな高校の部活人生最後の思い出と、受験して2部以下の大学で学びながらホッケーを継続、という究極の選択肢を天秤にかけて、後者を選んでくれたことは個人的にすごく嬉しく、オールスターをやってよかったなと実感した瞬間だった。
こんな感じで、2部以下のアイスホッケーの周知という使命もあり、来年度もこの取り組みを継続していければいいなと思います。
今回はあえて触れなかったところですが、個人的にどっちのオールスターもめちゃくちゃ楽しかったです。2回目の方はゴールも決められたし、、笑
未経験のプレイヤーでもここまでできるんだ、ということが伝えられたら本望です。
改めまして、2月11日のオールスターに関しては、たくさんの方々によるご支援により、開催が可能となりました。ありがとうございました。
この場を借りてお礼させていただきます。
ではまた次回もお楽しみに。
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