60点を目ざす選択
皆さん、こんばんは。Kenji Onoです。
今回はプロジェクトで目ざす「作成物(アウトプット)」についてダラダラと書いてみたい。
タイトルの「60点」は、ギリギリ及第点といった意味とする。加えて、(お客さまの)期待に応えて「80点」、期待を超えたら「100点」と定義する。
次に、本稿でのプロジェクトは何を指すかについて定義したい。
皆さんも「プロジェクト」と聞いて、色々なプロジェクトが頭に浮かぶと考える。新商品の開発、ロケットの打ち上げ、プロモーション活動、アプリ開発など。つまりは一言で語れるほど均質的なものはまったくない。
では、本稿でのプロジェクトが指すものは何かと言うと、LINEのようなメッセージ送信アプリ(最近は多機能を有するため、メッセージ送信アプリの域をはるかに超えている様に思うところが。。)だとする。
プロジェクト当初、半年後に以下の機能を備えたアプリの開発を計画したとする。
・メッセージ送信(1対1、1対N)機能
・スタンプ機能
・写真(スマホのカメラと連動)
・音声通話機能
・ビデオ通話機能
その後、開発工数の見積が甘く、すべての機能開発がリリースまでに間に合わない状況になったとしよう。その時に、リリースを遅らせても80点、100点(すべての機能実装)を目ざすのか、リリースを重視して必要最低限の60点(メッセージ送信、スタンプ機能)を目ざすのか、このあたりの判断は非常に悩ましい問題である。
ただ、個人的な経験則にもとづくが、経営層に近づくほど後者を選択する傾向にあると感じる。少し前に係ったシステム開発プロジェクトにおいても、この60点的な発想でリリースを優先した。
結果的に当該プロジェクトでの判断は功を奏したように思う。それは、作り手側の想定とは異なる要望を得ることができ、当初予定していなかった機能のリリースを優先したことで、ユーザーの満足度が非常に高まったからだ。もちろん、すべてのシステム開発プロジェクトに合致する考え方とは言い切れないが、60点を目ざす選択肢もカードとして持っておくことをお勧めしたい。
以上、駄文・悪文を許されたし。