田端信太郎さんの「これからの会社員の教科書」を読んでみた
冒頭の言い回しは長いが、この本はすべての会社員に向けたビジネス本であると思う。ビジネスをおこなう上での行動やビジネスで勝つために行うことや考え方が書かれている。少し極端かもしれないがこれくらいの行動してもいいという物差しとしてはイイのではないだろうか。
逆に社会人になってまで自分の行動に制限をかけてしまうのか。私たちが思っている常識よりももっと緩く鋭い常識で日本が回っているという点で読んでみても面白いかもしれない。
はじめの章で「プロは勝負どころで休まない」というタイトルから始まる。本書にも書かれていることだがどれだけ技術があろうが休む人や逃げる人に価値はない。プロが休まないわけではなくプロの自覚がない人が勝負どころで休むだけの話だ。勝負どころで休む人は勝負の土俵にすら上がれないガヤである。ガヤが何をしようが何を言おうがガヤはガヤである。
それだけ勝負どころで休まないことは大切なのだ。
ただ人間だから休むときもあると書かれている。休むなら休む理由ではなく休んだその日にやる予定だった仕事の状況や対応策を報告しろとフォローの文章も書かれている。さすがすべての会社員に向けたビジネス本だ。
自分が行う仕事には優先順位がありその優先順位を明確にできるからこそ勝負所で休まないし、休んでも支障が出ないところで休む。
それと共に感じることは全てが当たり前のことばかり書かれている。
「目的、成約条件、締め切り」「目指すべきゴールの確認」「ファクトとオピニオンを区別せよ」等など。逆に考えてわざわざ文章にしなければならないのかとも思う。それほど世の中の会社員は世の中に洗脳されており、言われたことしか出来なくなっているのかと少しだけ悲しくなる・・・。
だからこそ行動できたやつが成功するわけだ。自分で行動に移せる人って本当に少数なのだと改めて認識した。
「出世にいちばんの近道は記事録」という章がある。
その中で一時間の会議を3分で読める議事録が・・・とあるがそもそもの冷静に考えてその会議には3分の価値しかないことに気づいている人はいるのだろうか?
そして議事録を作成するということはメディアや政府と同じように会社を操作できる力があるのです。メディアや政府と同じようにとは、私たちが思っている常識や普通という概念のほとんどは権力を持っている人たちの都合の良い洗脳的な情報の拡散から成り立っている。
この辺の細かい話は『常識や普通とは?』にまとめてみたので興味がある方は是非読んで頂きたい。
ある章の中で堀江さんはもったいないという言葉がある。
その章は「服装くらいで損をするのはもったいない」だが、私の一個人の考えだが、だらこそホリエモンでいられるのだと思う。だからこそリーダーなのだと感じている。確かに服装くらいで・・・なのだがそれを貫くからこそブランディングされるのではないかとも思う。
田端さんはいい意味で社会適合性が高く、悪い意味で周りを気にしすぎている。そして究極の営業マン、究極のビジネスマンなんですよね。
田端さんが経験してきた会社はちゃんと日本っぽくてちゃんと日本の会社なんだと感じた。年功序列や上司の言うことは絶対とか一番成長を妨げる環境の中でビジネスをしてきたのかと思うし、サラリーマンの生きるための術を要点よくまとめてくれている。
ストレートな言葉でいうとこれからサラリーマンやマネージャーとして生きていくなら読んだほうがいいビジネス書だと感じた。田端さんの言葉はマネージャーとしては究極の言葉であると思う。
ただリーダーやトップを目指す人が参考にして行動するための知識として読むのであればあまりお勧めはしない。
もし田端さんのこのキャラクターを狙ってつくっているのであればメチャクチャ策士です。尊敬に値するレベルのキャラクターです。