家で里山を再現するのが里庭7(家族になったヤギたち)
ヒツジは苦手。ヤギはいい奴だったなあ〜
小学校からの下校時。田んぼを見下ろすなだらかな土手にヤギとヒツジが間隔を空けてロープで繋がれて草を喰んでいました。ヤギは通りかかる学童たりからも人気者でしたが、ヒツジに近づく人はいませんでした。自分も。ヤギの体の毛は太陽に反射してキラキラ光る綿飴のようでした。撫でるとツヤツヤ。さらにあったかい〜。後にヤギがカシミヤだと知って妙に納得した覚えがあります。
おとなしいヤギに対してヒツジは何が気に食わないのか、近づく人間に対してだれかまわず「頭突き」をかましてきます。まともにくらえば子供など簡単にぶっ飛んでしまいます。性別、年齢などお構いなしで手抜きせずに頭突きをかましきました・・・振り返ればみんな楽しかった思い出でした。
これが幸せってことかも・・・ヤギと暮らす
循環型の里庭暮らしを目指して三浦半島に移住して一番最初に家族になったのがヤギと鶏でした。鶏たちについては改めて紹介させていただき、今回はヤギたちと暮らしについてのご紹介です。
家畜の中でヤギは本当に優れた動物だと一緒に暮らしてつくづく感じました。剪定した枝葉、野菜クズや刈り取った草、急斜面の草の除草まで。おまけにヤギフンは果樹類の肥料に大活躍です。ヤギたちのおかげで美味しい果物が毎年いただけています。1ヶ月のヤギの食費は3頭で約3000円程度です。
餌代はともかくヤギはいい奴です。「メスヤギですが」。(オスヤギもそれなりの魅力がありますが・・・・)
今後ヤギを飼おうとお考えの方えの個人的なアドバイスを含めてご紹介させていただきます。
ヤギについてのご紹介
ヤギは牛の仲間(偶蹄目:爪が2つに分かれ偶数だからです。馬やバクやサイなどは爪が1、3なので奇数なので奇蹄目です)なのでオスもメスも角があり、角は一生落ちません。(シカの角はオスだけで、毎年5〜6月に落ちます)爪が2つに分かれている偶蹄目の動物たちは急斜面などにも暮らせる適応力に優れていますが、奇蹄目の動物たちは偶蹄目のような岩場などの暮らしは苦手なようです。
今後ヤギを飼おうとお考えの方えの個人的なアドバイスです
ヤギの種類と性別
私たちと暮らしているヤギはシバヤギ系とザーネン系のヤギです。シバヤギやトカラヤギたちは体は比較的も小さく(シェットランドシープドック程)て丈夫でとても飼いやすい品種だと思います。
ザーネンはどちらかと言うとミルクをとる品種なので体が大きく(シェパード犬
よりやや大型)力もあります。
私の個人的なことですがオスはお勧めできません
個体にもよりますが、メスヤギは行動も細やかで謙虚さの塊のようですが、オスヤギは謙虚さのカケラもない自分勝手、傲慢さが先行するといった印象です。(たまたま遭遇したオスヤギのタイプがそんな感じでした・・・良い子もいると思います)。
飼育技師時代にオスのミミナガヤギの調教の依頼を受けて行ったことがありますが、とても苦労しました。打ち解けるまでにはニホンジカの何倍も時間がかかりました。そのミミナガヤギのオスは立ち上がると2メートル以上。角は横に広がり片方の角の長さは40センチ。この角を振りかざして威嚇してきました。直接の飼育担当ではなかったのですが、担当の飼育員を攻撃的に追いかけ回してまう個体でした。何しろ気が荒い。(個体差もありますが)話はちょっとずれますが、荒い個体ほど信頼関係を得られれば最高のパートナーになります。群れ動物であるヤギはボスに絶対的に信頼するからです。そう意味からミミナガヤギの調教はとてもやりがいがありました。ただ調教はあくまでも業務です。プロはできませんは通用しませんでした。でもご家庭で飼育するのにわざわざ戦うようなヤギはお勧めできません。
ある施設ではオスヤギを貰い受けることとなりました。相談をいただいたときにオスヤギはやめた方が良いとアドバイスしましたが・・・・
現在近所からの匂いを何とかしてほしいとのクレーム(オスヤギは強い体臭を発します)で困り果てておりました。
事故に注意
ヤギは臆病です。特に犬などに吠えられたり、接近されるだけでパニックってしまう場合があります。犬は草食獣のヤギにとって狼と大差はないようですので、お散歩の場合はくれぐれもご注意ください。
ロープの事故
首輪に鎖やロープを使って繋いで草を食べさせているさいに自分がロープに絡まってしまうことも。ヤギって結構ドジなところも(だから可愛いかも)ありますので、そのような状況時は時々様子を見に行かれることをお勧めします。