「人は言葉でできている」
先日、子供が通っている塾の保護者会に参加しました。
昨年のとある中学の入試で、出題の文章を読んで
「人は言葉でできている」とはどういうことかを説明せよ
という問題が出たそうです。
塾の先生はこの言葉を引用して
「お子さんが使う言葉がお子さんを作るんですよ」と言いました。
「人は言葉でできている」
普段、コーチングという対話を扱う仕事をしてためか、この言葉にピンときました。人が言葉でできているとはどういうことか、自分なりに言語化してみようと思いました。
人には精神があります。
人を人たらしてめているのは精神そのものです。
一方で言葉とはなにか。
言葉とは意味を持つ情報です。
情報は脳を刺激します。
その刺激にしたがって、脳が反応し思考が生まれます。
思考は信念や価値観を作ります。
つまり情報である言葉が、人の精神を作るということです。
「人は言葉でできている」とはこういうことです。
自分が発する言葉も自分の脳を刺激する情報になります。
コーチングでは、コーチがそれを促します。
クライアントは、自分が発する言葉はいつも当たり前に使っているので、自分ではその意味に気づかないこともあります。
そこをコーチが「それってどういう意味ですか」と問うことで、自分が発した言葉の意味や、その背景にある価値観や思い込みに改めて焦点があたることがあります。
そこから思考が変わり、価値観や信念も変わることがあります。
やはり「人は言葉でできている」のだなと思います。
言葉を発することで人は作られていきます。
あるいはかけられる言葉で人は作られる。
コーチングをしていると、まさにそれを感じる瞬間があります。