驚いたメドベージェフの強さ
塚田健一郎ともうします。中国雲南省、昆明在住。先策国際学校でテニスコーチをしています。
全仏オープンテニスの4回戦。
メドベージェフ対ギャリンの対戦でメドベージェフは素晴らしいテニスをして勝利しました。
過去のメドベージェフのクレーコートでの結果と、
メディアが流す映像からは想像できないテニスをしていました。
改めてメデイアが作り上げたレッテルは捨てないと危険であることが証明されました。
正直この試合を見るつもりはありませんでした。
ギャリンが普通にプレーできればメドベージェフが
『こんなサーフェスではやりたくねえ』
『全部返ってくる』
なんて暴言を吐いてラケットを投げつけて終了すると予想していたからです。
しかしメドベージェフが1,2セットを連取して3セット目0-3とリードされた場面から観戦しました。
メドベージェフはリードされていた場面でも今までとは違い、自分の世界に入り込んでいました。歩いている姿からも強いエネルギーを感じました。
その強さが出たポイントを4つあげたいと思います。
⓵ 3セット目 5-5 ギャリンサーブ40-40から2本フォアハンドのエースでブレークに成功したのですが、コートの外に追い出されたボールをストレートに2本連続エースで決めました。
この場面で全くブレずにコントロールできるのは本当に凄いことです。
⓶ 3セット目 6-5 メドベージェフサーブ30-0からのファーストサーブの音。
単純にあの乾いた音はなかなか出せないと思います。
ギャリンに『俺はもう勝てない』と諦めさせた一撃でした。
⓷ 3セット目 6-5 メドベージェフ40-15のマッチポイント。今まで簡単には打たないバックのストレートを簡単に打ちエースとなり勝利を掴みました。
これはメドベージェフが凄いですがギャリンにとっても力の差を感じた試合になったと思います。
個人的にメドベージェフはそこまで応援する選手ではなかったのですが、
2021年の全仏オープンで変化して本物の強さと多くのファンを手にするかもしれません。
しかし私が次世代でグランドスラムタイトルをとって欲しいプレーヤーは
⓵シナー
⓶チチパス
この2選手です。
シナーは今日ナダルとの対戦です。
この若手が中々グランドスラムで優勝できないのは
ナダルに勝ったら次の試合でジョコビッチが待っている事。(まだ2人とも勝っていないですが)
同じトーナメントで続けて勝たないと優勝できないのが一番難しいのでしょう。
5セットを2週間戦う体力、技術、精神力、そして全てを継続できる力が必要となります。
個人的にはシナーとチチパスで決勝をしてくれると嬉しいのですが、
次の対戦で熱い試合は
シナー 対 ナダル
メドベージェフ 対 チチパス
メドベージェフはチチパスに相当ライバル意識があるので、
今までのような精神状態を保てるのかをじっくりと観戦したいと思います。
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