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錦織選手はなぜ強いのか。

塚田健一郎ともうします。中国雲南省、昆明在住。先策国際学校でテニスコーチをしています。


錦織選手は全仏オープンで2試合ともにフルセットで勝ち上がっています。


メデイアは錦織選手のフルセットの勝率がNo.1と取り上げています。


もちろん錦織選手の実力があるからなのですが、



なぜ強いのかと聞かれますと返答に困ります。



錦織選手と同じ実力があっても同じ結果が出るとは限りません。



極論。



オギャーと生まれた時にそういう運命になっていたと思います。


もちろん努力もあるのですがそれだけでトップに行けるなんて嘘です。



本当の実力と運、本人の努力がなければ現在でもトップレベルをキープすることはできません。


1つだけ勝ちきれなかった試合をあげるとすれば、


『2014年 US Open決勝』




チリッチ選手に負けた試合ぐらいです。


あの試合の前後にも錦織選手はグランドスラムを優勝できる選手だと言われていました。



私は2014年のUS Openが錦織選手がグランドスラムで優勝できる



最初で最後のチャンスだったと思います。



錦織選手のファンの方申し訳ありません。



無理だと思ってきたことを覆してきた選手なので期待はしますが、



私はグランドスラムの優勝はないと思います。応援はしたいですが。


錦織選手はジュニア時代から競り合った試合をものにしています。


14歳以下のヨーロッパの世界大会で、
私は運よく数トーナメント観ることができたのですが、有名になる前から世界のテニス関係者は衝撃を受けていたと思います。



その当時からマレーとデルポトロには相性が良くないと思います。しかし錦織選手はまだトップレベルをキープしています。


マレー選手はバックハンドで錦織選手にで引きを取らない。



デルポトロ選手もバックハンドのクロスの精度が高く、


錦織選手にリズムを取らせないテニスをしてくるのです。



そんな中で



他国のコーチが錦織選手を見た時に忘れられない言葉があります。


『圭が触ると決まる』


これはとても興味深い表現で今でも焼き付いています。



錦織選手の展開力やゲーム駆け引きなども当然あるのですが、



何が凄いか。



ネットでのボレーでポイントを終わらせる力がズバ抜けています。



ボレーの技術が高いのではなく、



ボレーで決める力が高いのです。


サッカーで言えば、ゴールを決める力です。



いくらボール廻してもシュートを決めないと試合には勝てません。



先日の試合でもビックポイントでサーブアンドボレーをして短いポイントで取ったり、簡単でもないボレーを何事もなかったようにあっさり決めるのです。


錦織選手が18歳の時、北京オープン500で予選にエントリーしていました。
当時は200~300位ぐらいだったと思います。



錦織選手は500シリーズの予選も他人から見ると簡単に勝ち上がりました。



予選で対戦した選手名は記憶にありませんが打ち合いとかにもならず、



錦織選手の展開のスピードに全く手も足も出ない状況でした。眼が追いついていないのです。



私はアジアの500シリーズだから勝てたのでは?なんて感じていましたが、



今思うと錦織選手の実力とポテンシャルが500シリーズの予選にいる選手ではないのであっさり勝ちあがったのだと思います。



予選を上がった時も本人は相手がビックサーバーでなければ勝てると断言していました。



結果は当時トップ10選手。現在はフェデラーのコーチをしているルビチッチに確か4-6.4-6で負けたと思います。ビックサーバーでした。。。


話は脱線しましたが錦織選手の強みはリターンやバックハンドなど技術はもちろん高いのですが、


ネットでの決定力です。


錦織選手はサーブ、リターン、ストロークを打っていても最後はボレーで決めれるテニスを常に目指しているのです。


ジュニア時代の錦織選手の動画がありますのでこちらをクリックしてみてください。



完全なネットプレーヤーではありませんが、
常にボレーに行く姿勢は見て取れます。



AUS Open Kei Nishikori(16)

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