【深夜の海難事故】
クロアチアのリゾートザダルにて
ヨーロッパは船の使い方が気楽である。
日本はその点は船を所有しても、目的地も少なく、外海であることからなかなか快適なクルージングを楽しむことが困難だが、
ヨーロッパは日常的に多くの方が船でレストランやホテルに遊びに行く事はよくある風景である事から、今回はクルーザーをチャーターし
レストランとホテルを楽しみに行く行程であったが、レストランで夕食後ホテルへの移動は深夜となり、真っ暗闇での航行となった。
もちろんチャーターなので、キャプテン付きではあるが、基本一人でこなす為、私も小さなジェットボートを所有していたので、手筈がわかるためにお手伝いをしていた。
深夜の航行は真っ暗闇の中をギリギリの目視とGPSを元に船を走らせる、キャプテンももちろん慎重を重ねるがそれでも夜の海は怖いものだ。
航行中、風が上がり波も立ち出すが
無事にホテルの湾内へ到着したのも束の間。
風が強く停泊出来ないという。
すぐさま、別の湾内へ移動することになったのだが、深夜も遅くなりトラブル後という事もあったのか、慌てたキャプテンがスピードを出し過ぎ目の前にあった大きな生簀に突っ込み
船が大きな音と共に傾き揺れ、船内ではそこら中に物が飛び、グラスの割れる音共に
エンジンから煙が上がり、緊急停止となった。
船内で寝てた人も吹っ飛び、怪我には至らなかったが、真っ暗闇の中を目を凝らすと生簀の網に完全に引っかかって乗り上げている。
すぐさま、キャプテンが浸水を調べ多少の浸水はあったものの大きな損傷はなく
最悪の転覆の事態は免れた。
しかし、海の真ん中で全く身動きがとれなくなり、救助要請。
幸いにも網に引っかかっているので
流される事はなく、救助を待つ事になった。
そこから役2時間ほどで日本の海上保安庁にあたるポリスが慎重に迎えにきた。
その船に乗り移り、急死に一生を得たのだが
やはり、こういう事故に繋がるのは
いくつも重なる不運と共にやってくる。
・ワッチ(監視)から目を外した
・風が強くなった
・マリーナに停泊出来なかった
・海図に生け簀表示がなかった
・急いでスピード出しすぎた
などなど、複数の要因が絡み合った事故でした
そんな事故後のレスキューのポリスは
夜の海を爆走していたそんなクロアチアはザタルの思い出でした。