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これからのコミュニケーションはとっさに対応する力がカギとなる

「このお店にも外国の人がいるね」
「あの橋で外国人が夜景やイルミネーションを撮影しているね」
2019年あたりから日本国内で外国人を見かける機会が多くなりました。パンデミックにより一時期減ったことはあったものの、最近また外国人を見かけることが多くなりました。東京や京都、名古屋などの観光地化された場所はもちろんのこと、私の住んでいる愛知県蒲郡市でも外国人を見かけることが多くなりました。

愛知県は韓国人や中国人、ブラジル人を見かける機会が多いです。
普通に見ていて日本人なのかと思いきや、突然大声で話だし、会話を聞いていると明らかに中国語のイントネーションで会話し始めて、
「中国人だったのか」
と思わず心の中でつぶやくことがあります。見た目だけで判断することが難しく、会話している場面をみて初めて気づくことがあります。

外国人が多いこともあり、英語の看板やサインを見る機会や、英語で会話する機会が増えてきました。以前は新幹線の車内や大型都市の公共施設などで日英併記を見かけることが多かったのですが、最近では私の住んでいるところでも見かけます。
私の地元にある日英併記の看板は、観光案内の看板と、
「あさりの養殖エリアに勝手に入って採ってはいけません」
という主旨の看板です。韓国人や中国人、ブラジル人が住んでいるエリアということから、英語だけでなく、韓国語、中国語、ポルトガル語も併記されています。マルチリンガルエリアになってきています。

道を歩いているとたまに外国の観光客から道を訊かれることがあります。

以前名古屋市内の公園を歩いているときに中国人から道を尋ねられたことがあります。英語で会話を進めていくなかで、どうやらiPhoneを使って予約したホテルへ行きたがっている、ということがわかりました。現在地が地下鉄の駅を指していることを理解できていない様子でしたので、まずは現在の場所を英語で説明しました。その後でホテルのある場所を説明しました。説明したあと、中国人の顔の筋肉が緩み、理解してもらえたようでした。あいさつをしてホテルに向かって歩いていきました。

道案内ができたのは英語力があったから、だというわけではありません。むしろほとんど英語は勉強していません。マップアプリで現在地と目的地を確認し、進むべき方向を教えるレベルの英語しか使っていないので、中学英語レベルです。だから、英語力が役立ったわけではなく、英語をバリバリ使ったと自慢できるわけではありません。

それではなぜ物怖じせずに対応できたのか。それはこの時期にほぼ毎日実施していた生成AIに出すプロンプトの質問を考えていたからです。

生成AIに質問するために、難しいプログラミングや計算式を考える必要はありません。簡単な質問から始めていき、段階的に突っ込んだことを訊いていけば私たちに必要な回答を得ることができます。議論が白熱する人間同士の会話のように質問と回答を繰り返していけばよいアイデアを出すことができます。そのため、難しい質問を考えることが必ずしも必要になるわけではありません。

アイデアを出して解決策に結び付けていくためにはむしろ次から次へと質問を繰り出していく力、とっさに質問する力、いわゆるとっさ力が必要になります。

質問が難しいと答える人もとまどってしまいます。場合によっては回答できなくなることもあります。それはAIでも同じです。AIはそれなりに回答しますが、よく読むと意図と違うことや、意味不明なこともあります。その場合、
「質問が難しすぎたのかな、もう少しわかりやすい質問にしよう」
「目的や意図、前提条件を明示しないから難しい回答になったのかな、もう少し具体的に書いて質問しよう」
というように、とっさ力を使ってよりわかりやすい質問をひねり出しています。

ただ、AIによっては日本語に対応していないものや日本語では意味不明な結果や回答を返すものもあります。その場合、英語で切り返していくことになります。英語で切り返す場合、日本語よりもボキャブラリーが少ないこともあるので、簡単な英語でとっさに切り返していくことが必要になります。相手がいる場合は英文で読んだうえで、英語で返信する、ということも必要になります。

生成AIを使っている途中、システムのアップデートがありました。アップデートの後、ユーザーがこれまで作成した画像を保存できなくなる、という症状がありました。はじめは原因がわからず、ブラウザやOSのアップデートを確認しました。異常はありませんでした。それでも原因がわからなかったため、システムの管理者に英語で症状の説明と原因を問い合わせました。結局のところ、システム側の原因であり、今後のアップデートで改善される予定であることがわかりました。ここでも生成AIの質問力で磨いてきたとっさ力を活用することができました。

英語を活用するために必要なことは、英語の単語を詰め込むことよりもむしろ今持っている英語の知識を活用してとっさに話すなり書き出すなりする力、とっさ力であることがわかりました。そして、とっさ力は生成AIの質問を考える力でもあることがわかりました。生成AIを英語でも活用すればとっさ力を磨くことができるので、学校教育や社員教育にも役立つ可能性があります。


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