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「その他」の功罪

最初は良かった

kintoneで「問合せ管理」の様なアプリを作成し、問合せ内容別の件数を集計みたいな事って、いろんな会社さんで利用されているのではないでしょうか?「問合せ内容」フィールドをドロップダウンの選択項目にしておけば、グラフや表において、ドロップダウンの選択肢に応じた問い合わせ件数が集計されます。
アプリを作成してからしばらくすると、受付担当者の皆様が入力してくれたデータが蓄積されていき、集計結果を見る事が出来るようになり、分析を行う際の指標としても利用できるようになります。

何気ない修正依頼が悲劇の始まり

しばらくの間うまく運用出来ていてたアプリなのですが、何気ない修正依頼をきっかけに、大きなワナを仕込んでしまうことがあります。
「すみません、問い合わせ内容の入力で選択肢に合わないケースがあるので、その他項目を追加してもらえませんか?」
この様な問い合わせがきて「はいはい、解りました!」と深く考えずに「その他」を加えてしまうと、これがもう悲劇の始まりです。
選択肢が増え過ぎると入力しにくいし集計結果も見にくくなる、かといって当てはまらないケースがあったのでは入力が完結できない。確かに「その他」の追加は、手っ取り早い解決方法となる気がします。

データが溜まった頃にワナにハマったと気づく

忘れたころに、問題に気づいて「えっ!ウソ?」
何が起こったかというと、問合せ内容別件数の結果上位に「その他」がランキングされているではありませんか?
内容をよく見ると、既存の選択肢に分類できるはずのレコードまでが「その他」で入力されている。電話問合せを受けてkintoneに入力する担当者が、問い合わせ内容の分類を考えるのが面倒なため、安易に「その他」を選んでしまっているようで、まさかの結果に・・・。
忙しいんですよね?人が悪いんじゃないよね。
原因は安易なアプリの変更ですよね。

その他詳細フィールドが必要

「その他を追加してください」という依頼を受けた際に、「その他詳細」を入力する文字列フィールドをセットで追加し、「その他」が選択された場合に「その他詳細」を必須とするカスタマイズが必要でした。
こうすることで「その他詳細」を入力する手間が増えるので、安易に「その他」を選択する事を防ぐことができたはず。

溜まった過去データが困りもの

今後の対策は良いのですが、「その他」を追加してから今までに溜まったデータが困りものです。
「その他」のデータを抽出して、担当者に「その他詳細」を入力してくださいとお願いしても「そんな時間が無い」「今更どうだったかなんて、思い出せない」という答えが返ってくる。「その他」を追加した時は「早速の対応ありがとう!」って喜んでくれたのに・・・。
忙しいときに簡単に対応できそうな依頼が来たときは特に、反応的に(安易に)対応しがちなので要注意ですね。


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