【コラム】ESG投資においてみるべき経営指標は何か
今回はESG投資においてカギとなってくる経営指標についていくつかお話しさせていただきたい。
経営指標とは財務面の数字を計算式に落とし込み経営状態を可視化するものである。
基本的には貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書における重要な経営面での数字を数式に落とし込むことで経営を可視化することに適している。
一般的に投資というとチャートを分析するテクニカル分析に重きが置かれがちだが、これら財務諸表を分析するファンダメンタルも駆使することができれば、投資で利益を得ることができるようになる可能性は一気に高まる。
ESG投資においてはむしろサステナビリティに注目された投資であるためこれらファンダメンタル的要素の分析が不可欠になる。
それではESG投資の経営分析に必要不可欠な経営指標をここでは二つ挙げていこう。
重要な経営指標①現金比率
ESG投資において注目されるべき点はまず安定性だ。
利益をコンスタントに上げ続けることは大前提としてあるが、それらのビジネスモデルを維持していくために必要なことが安全性である。
現金比率は貸借対照表上にあるすぐに動かせる資産、流動資産のうち現金と同等の価値がある資産をすぐに返済しなければならない借金、流動負債で割った値が流動負債である。
現金比率が高ければ短期的な安全性は高いといえる。
現金比率が高いことが分かったうえで行うESG投資は長期的に安定した投資先として見ることができるだろう。
重要な経営指標②自己資本比率
自己資本比率も経営や財務の安定性をはかるうえでとても大切な指標ということができるだろう。
自己資本比率は自己資本(純資産)を総資産で除した経営指標だ。
総資産の中で純資産の値が高いということはそれだけ負債が少ないということになる。
現金比率は短期的な安定性を見極めるうえでとても大切な指標だが、自己資本比率はさらに長期的な観点から経済の安定性を見極めることに繋がる。
現金比率の確認で短期的な障壁に耐えうる財務体制を把握しつつ、自己資本比率で長期的な安定性を見極めることができるとなおいいだろう。
今回ご紹介した二つのけいえいしひょうはあくまでも一例に過ぎない。
またESG投資のみならず普通の「投資」にも役立てることができるだろう。
是非ご参考にされたい。