レビュー「わたしの好きなアルバム10作品」 第二回 レッド・ツェッペリン
「レッド・ツェッペリン」
レッド・ツェッペリンはジャンルとしてハード・ロックと位置付けされていますが、ロックとブルースとフォーク、その他の四つの音楽で構成されています。その他というのはサイケデリック、民族音楽等ですが、それらを一括りにして大きく分けて四つの音楽として聴くとバランスが良く、また、収まりも良くて聴きやすいです。特に前期の四作品がそれに当てはまりますが、ファーストアルバムの本作は曲の並びや配置が良好です。アルバムジャケットの白黒の対比が示すように、硬と軟、短い曲と長い曲、A面とB面、アコースティックとエレクトリック、それらのコントラストも鮮やかです。四つの音楽と合わせて、四人の貢献度も横並びでバランスが良いです。曲によっては四人の一体感もあれば、誰かの貢献度の高い曲もあります。「ユー・ショック・ミー」は連続でソロのプレイが楽しめますが、四人の関係性を象徴しているように思います。バランスやコントラストが乱れなく整っているのが本作の魅力なのかもしれませんが、アルバムジャケットの絵もハードな音楽を示しているようで納得です。