レビュー「エレファントカシマシアルバムレビュー」 第十六回 町を見下ろす丘
「町を見下ろす丘」
面白い文章を本作、発表当初に読みました。「東京の空」と本作の関係ですが、アルバムタイトル、「東京の空」は下から上を見ている、本作は上から下を見ている、ということです。それに気がつくなんて面白いと思いました。そして、わたしも気がつきました。「東京の空」が94年の発表に対して「町を見下ろす丘」の発表は06年の12年後です。この12年というのがポイントで、12年周期で一回りを彼ら四人はします。アルバムタイトル名が日本語と英語で同じ意味の「生活」が90年、「ライフ」が02年の12年後です。更に、ブレイクの「ココロに花を」が96年で付随して97年、98年の商業的な成功と再ブレイクの「STARTING OVER 」が08年で付随して09年、10年の商業的な成功も12年後です。更にファーストアルバムが88年ですが原点に回帰したと言われる「good morning 」も12年後の00年です。「町を見下ろす丘」と題された本作ですが、あらためて、丘から眺めるように本作を聴けば、何か新しい発見があるのかもしれません。