レビュー「エレファントカシマシアルバムレビュー」 第二回 THE EREPHANT KASHIMASHI II
「THE EREPHANT KASHIMASHI II」
セカンドシングルの「ふわふわ」は曲名も含めてファーストアルバムを丸ごと一曲にしたようなナンバーでした。この曲を踏まえて、セカンドアルバムを占えば、前作に続いてのロックンロールアルバム、音の強度さえアップしてれば、パーフェクトな作品、およそ、そのように思っていました。しかしながら、セカンドアルバムは音の強度はアップしたものの、ミディアムテンポの曲が大半を占めた、気持ちが沈むようなヘヴィな作品でした。ルーズな毎日を過ごしていたわたしは破壊力というよりも摩擦力のある本作を繰り返し聴きましたが、当時のわたしは消えてしまいたいような気分だったのかもしれません。本作から歌詞や言葉は文学的になりましたが、それは消極的な事柄を肯定し、正しいことに思えてしまうような錯覚や作用もありました。予想もしてない、望んでもいないことを彼らはやりました。もちろん、傑作だと思っていますが、わたしは呆れてしまうような衝撃を受けました。セカンドシングルは、言われたことの逆をやってやると歌っていましたが、その一言が頭をかすめました。