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住宅ローン破綻を防ぐ!!無理のない借入額を計算する4ステップ

住宅ローンを「借りることができる金額」と、安心して「返すことができる金額」は異なります。ハウスメーカー等の営業担当者から説明を受ける「借りることができる金額」は、あくまで銀行から融資を出してもらえる金額であり、あなたの今後の教育や老後資金等のライフプランを考慮したものではありません。

営業担当者は高いものを売ることが成績に繋がるので、たとえ良い人であっても『できれば高いものを売りたい』という気持ちが少なからずはあるものです。

よって、自分自身や家族を守るためにも、将来必要なお金を貯蓄もしながら無理なく返済できる範囲内で住宅ローンを組むことはとても大切です。

無理のない借入額は、現状の家計からある程度の概算額を求めることが可能です。無理のない借入額を知り、確りとしたローン返済計画を立てましょう。

STEP1 住宅購入後の住宅費に充てられる最大の金額を知る

現在の住宅費(家賃)+今後住宅費に回せる金額 = ① (年間)

現在の住宅費が年間でいくらかかっているかを計算して、貯蓄から住宅費に回せる金額を足してみましょう。この合計となる金額①が、住宅購入後の住宅費に充てられる最大金額になります。

現在の住宅費はすべて住宅購入後の住宅費に充てられることもできますし、住宅購入のために貯金していたお金も購入後の住宅費に回せます。よって、それぞれを合計した金額が住宅購入後に住宅費に充てられる最大金額となります。
このとき、貯蓄(積み立て)や投資ができように、住宅費に回せる金額は少なめに見積もってきましょう。

STEP2 維持費を差し引く

STEP1で求められた金額①から、維持費を差し引きましょう。

① ー 年間の維持費 = ② (年間)

では維持費はどれくらいで見積もれば良いでしょうか。あくまで参考となりますが、下記のような条件で、30年間同じ価格の一戸建てとマンションを30年所持した場合、一戸建ての年間維持費は平均39万円、マンションの年間維持費は73万円となります。

【新築時の建物評価額と建物面積を同条件とした維持費概算】
物件の条件
・建物面積:150㎡
・新築時の評価価格(一戸建ては土地含む):5000万円
※住まいステップからの引用

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実際には条件も異なる点もあるかと思いますので、ご自身が検討されている価格帯や物件に当てはめて検討してみることをおすすめいたします。

STEP3 安心して返済できる最長返済期間を知る

60(歳) ー 返済開始時の年齢 = ③

定年退職までに住宅ローンの返済が終わるような計画です。定年退職が65歳であれば65歳から差し引いても良いです。けれども60歳以降は収入が減る可能性もありますので、そのような場合は60歳から返済開始時の年齢を差し引いたほうが無難です。

近年では60歳以降もモリモリ働く方が増えており、60歳以降も返済するようなプランを組んでしまう方も多く見受けられます。
大事なのは60歳以降に住宅ローン返済ができるくらいの収入があるかどうかで、生活を維持できる水準収入とは異なります。

たとえば体を動かすお仕事をされている場合は、そのときまで働き続けることができるかどうかを考えてみてください。身近に60歳以降の方がどれくらいいるかを観察してみるのも良いでしょう。
またサラリーマンの場合は収入は半減するけれども、60歳以降も継続勤務することもできるかもしれませんが、現状の収入ではなくなる点に注意してください。

STEP4 借入可能額早見表を使って計算する

STEP3で求めた年数③【縦軸】と住宅ローンの金利水準(全期間固定金利型)【横軸】をもとに、下記の表からの該当部分の数値を見つけます。

住宅ローンの金利水準は現在借り入れを検討している金融機関からの金利を参考にしてください。(2021/3時点での金利はだいたい1%前後)

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全国銀行協会からの引用

該当の数値 × STEP2の② ÷ 100  = 無理のない返済金額

例えば、③の期間が15年で、ローン金利を1%とするなら、表中の金額は「1,392」万円であることがわかります。そして、②の金額が200万円だったとすると、計算式にあてはめて、無理のない借入額は、約2,784万円となります。

この試算の前提は現在の家計がずっと続き、ローンの金利が現在の水準から変わらない場合の概算額になりますが、住宅ローン返済計画の参考にはなるのではないでしょうか。

まとめ

住宅購入後の住宅費に充てられる最大の金額から維持費を差し引く

安心して返済できる最長返済期間を知る

借入可能額早見表を使って計算

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