けん玉ワークショップについて語ろう その1
先日、廃校になった小学校を拠点としている地域活動NPO様からのご依頼で、けん玉体験会をさせていただきました。
子供にはわかるまい、と思いつつ黒板に書いた「ワークショップ」の文字。意味を知っている小学生もいて驚きました。さすが、つくば市。学びに前向きなご家庭が多いからかな。
ほぼけん玉を知らない方に、飛び込みのけん玉体験会を実施することをライフワークにして、5年が過ぎました。
超初心者向け専門の日々だったからか、成功体験メソッドは今までにない独自のものになっていることを自負しています。しかし未だトライアンドエラーの日々です。
成功への道
個人差はありますが概ね小学1〜2年生までは、いちばん大きな皿に玉を乗せる「大皿」という技もおぼつきません。それは脳が発達途上である為で、運動機能に何か支障があるわけではないのでご安心を。これについてはまた違う記事にします。
近年のけん玉は「成功させる」ことに重点を置いています。世界的な広がりと共に、大人向けになりつつあるKENDAMAは、そんな変化を生みつつあるのです。
日本で長年培ったけん玉といえば、日本けん玉協会の「けん玉道」に代表されるような、忍耐を主軸とした失敗を排除する繰り返し練習です。今だからこそ、それも必要ではあるのでしょうが、その前にけん玉を手放されては元も子もありません。
今は「けん玉は自由だ」とばかりにけん玉のサイズも技もルールも多種多様になりました。
ワークショップで教えること
成功させる喜びを伝えたいと常に思っています。
忍耐を必要とするにしても、本当は簡単にできる技だとしても。
つまりその子のレベルに合わせて成功できそうな技をチョイスしているだけです。その選技こそがワークショップのキモなのです。どうしても練習という忍耐が必須になる段階は訪れますが、それも楽しさで乗り切れるかを推し測らねばなりません。
ですから小学生の集団に教えるときは、例えレベルの高い子が数人いようとも、私は玉を手で乗せるだけの「けん玉積み木」を課題として出しています。全員での成功体験が、新たな欲求やお互いの共助を産み、私が一人ひとり手取り足取り教えずとも済むようになるのです。
ミスを「惜しい」と励まし、成功の喜びを一期一会の中でも分かち合えるようにするのが、私のワークショップなのです。