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防災と芋煮会とサウナ

こんばんは。今日もみなさまお疲れ様です。
昨日今日と
山形県西川町の災害ボランティア体験モニターツアーに参加させていただきましたよ。

山形県西川町の人口は約4,600人。国勢調査のデータによると、昭和29年に15,754人を記録してピークを迎え、昭和55年には9,473人に、令和2年には4,956人にまで減少しています。40年間で47.7%の減少です。
西川町は山形県のほぼ中央、県都山形市の西方32kmに位置し、月山の麓に広がる町です。町内には寒河江川が流れ、豊かな大自然に囲まれています。
江戸中期から戦中にかけ、出羽三山の山岳信仰が盛んだった頃は、多くの登山客が訪れたそうです。
現在は月山での夏スキーやトレッキングの客が訪れる町ですが、限界寸前集落が点在している状態です。

国指定重要文化財「月山神社・出羽(いでは)神社・湯殿山神社 摂社 月山・出羽・湯殿山三神社」の門

災害といえば、山形県では警察官2名が亡くなった水害が今夏起きたばかりです。
山間部は渓流沿いに住宅が点在することが多く、水害の深刻度は高いです。過疎地域ではマンパワーも限定的で、早急な対策が求められています。
そんな中、今回のプログラムは次々と新しい企画を実行する西川町の菅野(かんの)町長が、平時からボランティアの受け入れについて考える機会として計画されたようです。

参考:限界寸前から「稼ぐ町」へ 山形県西川町・元官僚町長の生き残り戦略とは(Forbes Japan)
https://forbesjapan.com/articles/detail/68201

初日は西川町の防災対策の現状と、過去の水害を例に挙げた実例説明。そして限界寸前集落での孤立リスクを考えるための、ヒアリングでした。
どちらも西川町のマンパワーによって支えられてきたことや、今後は高齢化により、そうもいかなくなってゆくであろう未来が垣間見える内容でした。
少しでもお力添えができればと、西川町の災害ボランティアにも登録させていただきました。

初日の最後はダンボールベッドの製作。
1セットは15キロの段ボール箱1個。そこから展開と組み立てにより10分程度でベッドが出来上がります。

完成したベッドに寝てみた。意外と安定感がある。

ベッドの素材はすべて段ボールなので、水には弱く、屋内での使用が前提ですが、ベッドとしての使用は問題なくできそうです。ちなみに再び1セットの箱に戻すまでの解体は、3人で5分程度でできました。
夜は芋煮を夕食に、参加メンバーとの懇親会。副町長と後半には町長も参加し、終始、元気がでる話題を肴に盛り上がりました。


2日目は「月山和牛 三酒まつり」での芋煮会に参加しつつ、西川町の住民との皆さんと触れ合うプログラム。
「参加」といってもお客さんとして飲んだり食ったりするだけではなく、しっかり一緒に働こう!というものです。

イベントポスター「月山和牛 三酒まつり」

イベント準備に余念がない会場の皆さんの中に入り、「1200人に芋煮を配る」を目標にして一緒に配膳や来場者の誘導をしました。

芋煮会の準備中
町長特製の芋煮は大盛況(シェフ姿の町長www)
わたくし真剣に芋煮してますね

私たちが任務を解除され、芋煮を手にした11:30時点で配布した芋煮の数は730。来場客のバス送迎もあり多くの来場者がすでに訪れていました。正式な数字は確認していませんが、きっと目標は達成できたことでしょう。
コンテンツの発表時、町長のおゆるしも出たので、ちょっとだけわたくし、けん玉の技披露もさせてもらいました。

ちょっとだけね

このイベント、芋煮やキッチンカー、お酒だけじゃないんです。
西川町に流れる月山からの水は水温13度と、サウナの水風呂にピッタリの温度。ということで、西川町ではサウナも推しているそうです。
ということで、会場にサウナが・・!!

会場に3種のサウナ‼️
水風呂は山からの天然水‼️天然チラー!!

私ももちろん体験してきました。
この天然水は超軟水!!鋭い冷たさはそれほど感じず、さらに肌にも良い。クセになりそうなサウナ体験でした。

サウナハットには「サウナ月山」

楽しい時間はあっという間。今、これを書いているのは帰路。新幹線の車中です。


防災と芋煮とサウナ。その心は。
マンパワーと新旧の融合でしょう。

地域防災、とくに人口密度の低い地域では、住民のチカラで今までは補ってきました。芋煮も同じくマンパワーがなければ実現しないイベントです。山形県で芋煮会が盛んな理由は、いつもやっているから。ではなく、まさに地域の結束を確認するためのものなのでしょう。
そしてサウナ。サウナは昭和40年代後半にブームがあったことをご存知でしょうか。当時は発汗によるデトックス効果を主なメリットとして宣伝され、自宅用のユニットサウナも販売されていました。
でも最近のサウナブームはご存知の通り「ととのう」ことを目的としています。つまり適切な温度管理のされた水風呂に入ることと、ゆったり寝たような状態で休息をとれる環境が前提です。同じ流行でも理由が違う。人の行動を左右する理由は常に同じではなくとも良く、むしろサウナのようにリニューアルされてこそ、再び息を吹き返していくのです。防災も今までのマンパワーを地域住民に委ねていた形があたりまえだった時代はすでに古く、ボランティアなどの「関係人口」に頼れるところは頼るかたちに変わっていくのでしょう。

お後がよろしいようで。


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