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『けん玉ハウス』04 | 物音が心地よい


もう夏になっていた。シェアハウス日記の続きを書けないまま、4ヶ月もたったなんて、はやすぎる。書こうと思っていたものはメモをしていたけど、今書くにはタイミングや気持ちが違っていて...。なので今でも書いておきたいなと思うものを綴ります。
少し脈絡のないところや、日本語が変なところがあるかもしれませんが、日記になる前のメモを読んでいるようなつもりで、ぜひ。

《過去のエントリ》
01 | 古民家でシェアハウスをすることにした
02 | シェアする、「ほんとに住んでくれるの?」
03 | なぜ「けん玉ハウス」というのか

今回は、シェア暮らしの心地よさのはなし。

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一緒に住み始めて7ヶ月程度が経つ。シェア暮らしに慣れるまでそんなにかからなかったが、その生活がこれほど続くとは思っていなかった。もっと、「一人になりたい」と思ったり「疲れてきた」と思ったりすると予想していたのに。


実はわたしとあちゃんは一緒に住んでいても顔を合わさない日がかなり多い。
とくに平日のふたりはほぼ会うことがありません。生活リズムが異なっているのです。
二人とも平日が仕事日で休日・祝日が休みということは同じだけど、仕事の開始時間が2時間ほどずれていて、あちゃんのほうが2時間ほど早く仕事にいく。わたしはぎりぎりまで寝るのであちゃんが準備したり朝ごはんを食べたりしている時間は布団の中。あちゃんが仕事に出て、1〜2時間ほどした頃にむくっと起きて準備する。

わたしの部屋はキッチンの隣で、しきりがカーテン1枚だから、朝準備するとき、あちゃんには気をつかわせているかもしれない。
わたしとしては、その物音を聞きながら、もう朝か、あと1時間半寝られると思いながらだらだらと過ごす時間が心地よい。


出る時間がちがうということは、もちろん帰りも合わないということで、帰ったころには、あちゃんはもう寝る準備を済ませて部屋の中にいるか、どこか外出をしているので顔を合わせません。
家族やカップルなら生活リズムが合っているほうがごはんやお弁当をつくる時間が合っていいのかもしれないけど、シェア暮らしの場合は生活リズムがずれていることは逆によかったりします。キッチンを使うタイミング、お風呂を使うタイミング、洗濯機を使うタイミングがかぶらないので気を使うことが少ない。多少は使うタイミングがイレギュラーで譲り合うことがありますが、全くストレスじゃないです。
この生活をする前にシェアハウスをしていた友達にシェア暮らしはどうなのか聞いたらタイミングが一緒だとその都度譲り合わないといけないからストレスが溜まると聞いていて、ふたりには時間のずれがあるからクリアだなと思っていました。実際生活しはじめてこのずれは必要なことだったと思います。たまに帰りの時間がかぶってごはんをシェアしたり、お風呂を譲り合ったりするが、それはそれで一緒に暮らししてる感があってよい。「たまに」でちょうどよい。
一人暮らしのほうが気を使わないしたまにごはん一緒に食べるくらいなら、わざわざシェアハウスする必要ある?と思うかもしれないけど、もちろん気配は必ずそこにある。その距離感がちょうどよい。

ごはんはどうしてるの?とよく聞かれるが基本的にはごはんは別。
多く作ったからどうぞという時はあるけど、それぞれ好きなものを買ってきて、好きにつくって食べるというスタイル。冷蔵庫の中はそれぞれのスペースと、シェアスペースが存在する。冷蔵庫の中の1番上の棚があちゃん、2番目の棚はシェアスペースで好きに食べてねというものを置く、3番目の棚はわたしのスペースとしている。冷凍庫や野菜室はなんとなく左右で分けているが、しきりがあるわけでないので、間違って白菜を食べてしまったことがあるが「わたしのプリンたべたでしょ!」などという喧嘩になったことはない。

わたしの癖のようなもので、なんでも一気にやりたくなる。おでんやカレーが絶対作りすぎる。一人暮らしの時は大量につくって飽きながらもそのメニューで何日か過ごすことが多かったけど、それが今は、おすそ分けができる。そしてそれを美味いと言ってくれたらさらに嬉しいということが起きています。


シェアハウスをするということに関しては、「楽しそうでいいね」という肯定的な意見をかけてくれる人が多かったけど、「不満が溜まって仲悪くなることもあるけど、それは想定してる?」ということも言われました。

実際、関係が崩れたという友人の話を聞いて不安になることもあったけど、いきつけのバーのマスターが
「一生続くものはないからいま楽しいと思うことをするんがええんよ」と言ってくれて心がすっと軽くなりました。


マンションで一人暮らしだった時は、隣の部屋の人と会うことも、物音が聞こえることも嫌だったが、それは知らない人だったからだろう。
今の家に関しては隣の部屋から物音が聞こえたり気配を感じることが安心感を与えてくれています。あちゃんがいい距離感でいてくれているからシェアハウス生活が続いているのだと思います。


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