若手の台頭 2021J1⑨ セレッソ大阪vsアビスパ福岡
梶野統括部長&レヴィークルピ監督前体制時代によく出てきた言葉と、のちに本人たちの著書などでも出てきた言葉。
-- 育成型クラブ・攻撃サッカー・勝者のメンタリティ
-- サッカーでは年齢は関係ない、年齢がすべて。
-- セレッソの場合、財政規模が大きいわけではないから、大物選手を獲得するよりもアカデミーの若手を使わざるをえなかった。
-- クラブはローコスト経営をしなければ資金は続かない。
-- 自前で選手を育てることはビッククラブであっても大事なことだ。
この哲学、今でも通じるものはどれぐらいあるのかな。
育成は大事。若手の抜擢は大事。ただロティーナ体制で出れない選手がいたのは監督だけの問題ではない。
財政規模はまだまだ潤沢とはいえない。ただ当時とは変わった部分も多いはず。外国籍選手を完全で獲得できる財政力も今はあるし、1億円超プレイヤーも揃っている。優勝のために投資が必要な部分に確実に投資できるだけの財政力は本当にないのだろうか。
かつての哲学を守ろうとした結果、得たものもあるし失ったものもある。今年はそんなことばかり感じてしまう。
若手の底上げ
試合の話。
開始早々に福岡が10人になり、ゴール前を固めてチャンスがきたらカウンターという割り切った戦い方をしてきた。割り切った戦い方をされると難しい。数的有利が必ずしも優勢になるとはいえない。
その壁をぶち破ったのはレヴィーがおそらく期待の若手に挙げている2人。もっくんはパンチ力のあるミドルシュート、むつきは最終ラインとの駆け引きに勝ち、裏抜けからのワンタッチシュート。2つとも各々の特徴が最大限に引き出されたゴール。
クラブとしても、若手の抜擢を通してチームの底上げを図るというのは求めていたことだし、この試合でひとまず結果が出たことは一歩前進したとみているのではないかなと。
セレッソにとって育成は非常に大きなウエイトを占める。高額な補強費を費やしてチーム強化を図ることができる財政規模なのかどうか、疑問に思うことはある。キヨシは戦力補強については実績や即戦力を重視する傾向にあってそのためには投資を惜しまなかったし。マネーゲームに参加できずチーム得点王を他所に持っていかれるなんてことがあった10年前に比べれば相当改善されてきたと思う。
しかし自前で育てたアカデミーの選手&他クラブの有望な若手を獲得して抜擢し、トップレベルの選手に引き上げることがチーム強化にもつながる。ローコスト経営をしながらかつての哲学を推し進めようとしている今のクラブにとって、もっくんとむつきの今後には期待感しかないはず。
今年は選手の活躍に一喜一憂しつつ、選手をとにかく応援してサポートすること。これに尽きる。
選手に求めることはひとつ。ピッチの中で勝利に直結するプレーを増やし、結果を出すこと。
まだ納得できる結果を残せずもどかしさを感じている選手もいるはず。次の試合もすぐ来るので、切り替えてもらいたい。
サポーターは選手を見捨ててはいけない。
次、必ず屈辱を果たそう
選手の活躍が見れたことが今節のポジティブなニュース。それ以外は、勝ちたかったとか、6年前の屈辱を果たしたかったとか、メンデスのこととか、色々あったけど。夏にまた対戦するのでそこで勝ち切ろう。
あと小菊コーチ。ひとまず2試合お疲れ様でした。これからもセレッソをチーム内から支えてもらいたいです。