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AC工事は悲惨なので建築関係者以外も気を付けよう

新築の建物を作ってお客さんに渡した後に不具合が出ることがあります。AC工事とは、このような初期の不具合を直す工事です。ACはアフターケアのことですね。

このAC工事がとんでもなく大変で悲惨なのです。

これは建築業界に限らず、気を付けるべきことなんじゃないかと思いました。なので、シェアすることにします。

不具合は設計のせい?工事のせい?

結論から言うと、両方のせいです。両方のせいなのですが、その責任の割合がケースバイケースになります。

なぜなら、建物は人が手で作るものだからです。ミスをしても問題ないように作っておかないと水漏れなど不具合が出ます。

具体的な例を出しましょう。建物は設計図があってそれをもとに工事をします。

ひび割れの無いコンクリートの建物がほしいとお客さんが言っていて、設計者がコンクリート打放しの壁を設計し、設計図通りに工事をしたらひび割れがでました。

これは設計者と工事のどちらの責任でしょうか?

「設計図通りに作って工事をしたなら工事のミスなんじゃないか?」「普通に工事をしてひび割れするような設計図がおかしいよね?」判断が難しいですね。

これを時を戻して解決するとしたら、いくつか方法があります。例として下記の方法があります。

①ひび割れしてもひびが目立たないデザインにする
②ひび割れしてもOKな場所を決めておく
③ひび割れしないように一生懸命管理する

①はひび割れOK案、②はひび割れ半分OK案、③はひび割れはNG案ですね。

今回設計者が採用したのが③でしたが、結局ひび割れしてお客さんはお怒りになりました。ですので、正解は①か②だった訳です。

できないことはできないと言おう

今回の件はお客さんが「ひび割れの無い建物が欲しい」と言っていましたが、コンクリートはひび割れする材料なので普通に作ったらひび割れします。

じゃあどうすれば良かったのかと言うと、お客さんの求めてる本音をしっかりと聞き出すことが必要でした。

「ひび割れしない建物が欲しい」というのは、「ひび割れの見た目が嫌」なのか、それとも「ひび割れすると性能が落ちると思っているから嫌」なのでしょうか。

お客さんは実は見た目が気に入らないから、ひびをひびだと感じさせないデザインにしてあげたら、とても喜んだのかもしれません。

本音を引き出してあげないと、本当の価値は与えられません。

言っていることを叶えようと無理やり頑張った結果、お客さんを怒らせる本末転倒な結果になりました。

ライターだとこんな大変なことになる

これがライターの場合だと、文章だけなのでなかなか困った案件です。

具体的な例を出しましょう。「基本的に事実ベースで書いてください」とお客さんに言われたライターは、「基本だから自分の意見も入れた方が面白いかな」と思い執筆します。するとお客さんは「これじゃコラムだから書き直して」となる場合があるでしょう。

一方で、事実ベースだから事実だけを書くと決めたライターには、「これだとまとめ記事だから書き直して」と言われることもあります。

結局全部書き直しになり、ライターさんは満足のいくお金ももらえないでしょうし、お客さんは納得いかない出来映えの記事を受けとることになるのです。

最悪の場合、1円のお金ももらえません。

これは先程あげた③の事例と一緒です。大切なのはお客さんの思いを推し量り、作品に反映させること。

言われた言葉をそのまま受け取ってはいけないのです。

世の中は白黒だけじゃない

白黒はっきりさせたがる人が多いように感じますが、白と黒の間には無限のグラデーションのグレーがあります。

黒を欲してるお客さんが望んでいるのは、はたして10割黒なのでしょうか?

お客さんはプロでは無いので白と黒の間の色の名前を知らず、うまく伝えられないだけなのです。実はライトグレーが欲しいのかもしれませんし、シルバーグレーが良いのかもしれません。

今日書きたいことはこれくらいです。

今日はAC工事を通じて、お客さんの本音の大切さについてシェアしてみました。

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