東北の旅 ー東北の歴史に触れてー
こんにちは!はじめまして!「建築家のひとりごと」といいます。
今回が初投稿ですが、ここでは旅の記録や建築に纏わる話をまとめていこうと思います。今回はその第一弾『東北の旅』の記録です!
最近仕事が忙しくあまり旅に出ていなかったのですが、野暮用があり多賀城市にお邪魔しましたので、そのときの記録です!
多賀城市は人口6万人を有するまちで、仙台の隣町です。従来の図書館とは違った特徴を持つ多賀城図書館や昨年甲子園で優勝した仙台育英高校があるまちでもあります!
この日は多賀城に野暮用があり寄っただけなのですが、時間もあるしせっかくだし観光しよう!となりひとり旅がスタートしました。
と言っても多賀城はあまり詳しくない・・・
ということで、まずは観光案内所へ~
観光案内所(JR多賀城駅)
観光案内所は多賀城駅の中にあり、駅のロータリーに駐車場が併設してあります。分かりやすくていいですね。
※駐車場は最初の30分までは無料なので立ち寄るだけならココに停めましょう!
駅の中にはパン屋さんや直売所がコンパクトにまとまっていました。
多賀城。。宮城に住んでいるので知ってはいるけど何があるかあまり知らない。。(多賀城市民の皆さんすいません。。)
というわけで、観光案内所の方に聞いてみました。
その方によると、多賀城は『歴史の町』で多賀城跡や東北歴史博物館、芭蕉にまつわる場所もあるとのこと。…そうだ多賀城!地名になっているのに忘れていた…それに東北歴史博物館も知っています。(行ったことはないけど…)
これは東北地方民、いや宮城県民として見ておかねば!と思い巡ってみることにしました。
また、観光案内所の方曰く、多賀城は来年(2024年)で1300周年を迎えるのだとか。1300年ってすごいですよね…
確定ではないですが、NHKに『ゆく年くる年』で紹介してもらえないか検討中だとか!記念の年ですし、宮城県民としてもぜひ全国の方に知っていただきたいですね。
観光案内所ではスタンプラリーもやっていました。 こういうあるとつい押したくなるのは僕だけだろうか… 色々なお話が聞けて楽しかったです。
観光案内所のお姉さんありがとうございました~ 観光案内所の方の情報をもとにさっそく出発です。 まずは多賀城跡へ!
多賀城跡付近の駐車場
多賀城駅から車で10分程度。広い公園に駐車場がありました。
多賀城跡を車で見に来る人の大半はここに停めていくようです。
駐車場からかすかに多賀城の一部が見えていました。周囲は囲いがされていて芝生には立ち入れない状態。整備中なのでしょうか?
道っぽいものがありました。直感でここを進めばOK!と言われている気がしたので 進んでみることに。
正直、斜面が急で体の不自由な方や足腰の悪いお年寄りには登れないな…という印象。僕の運動不足も相まって登りきる頃には軽く息切れをしてました(笑)
多賀城跡
登った先にはくすんだ赤色の軸組みが特徴的な建物が出迎えてくれました。 多賀城の外郭南門ですね。この左右には版築(※)で築かれた塀があったようです。 当時の礎石(※)が残されていたことと、その他あらゆる情報をもとに現在復元作業が行われているようです。
今の段階では南門のみで、周囲も仮囲いされていて近づけません。(囲いの中には入らないようにしましょう)
この南門は復元されたもので、おそらく塀も復元されるはずです。多賀城は周囲を1キロメートルにもおよぶ塀と門で囲まれた広大な敷地に設置されており、724年に陸奥国府として創建されて以来、11世紀中ごろまで古代東北の拠点として機能しました。
【言葉の意味】
(※礎石:建物を構成する柱を支える基礎のこと。昔は石(束石とも言う)の基礎の上に柱を乗せて柱に伝わる力を石に流して地面に伝えるというやり方をしていました。古い古民家などでは今も見ることができます。)
(※版築:土を締め固めて積層させた昔ながらの工法)
近くに記念碑がありました。
これは多賀城の造営や改修の記念碑で他の文献にはない内容が記された日本三大古碑のひとつとされており、当時ここを訪れた松尾芭蕉もこの石碑を見てとても感動した様子が「おくのほそ道」に記されているのだとか。
道路を挟んで向こう側に政庁跡があるようです。行ってみます。
道路の歩道はとても狭く、その割に車が通るので少し危険ですね。 渡るときは周りをよく見て渡った方がいいです。近くに信号もあるので、そこまで行って渡った方が安全です。
道路を渡ると石垣の上に広い道が広がっていました。
政庁へ続く道です。かつては政庁へ荷物を届けるほか、その途中にある建物への動線など多くの役割があった道路として活用されました。
道の脇には瓦で作れた側溝があり、雨水などはここを通って地下に排水されていたようです。
道の幅も昔は今よりも広く、奈良時代で13m、平安時代は23mと大幅に広げられ、現在は8mほどと狭くなっています。(それでも広いですが(笑))
政庁へと続く道を歩いているとスケール感がバグりそうになります。 まあ、日常で幅員8mの何もない道を渡ることってそうそうないですからね(笑)
道の脇には建物の基礎らしきものが点在している風景が広がっていました。城前地区というところで、役所建物があった場所とされています。 これから復元作業がされるんでしょうか?楽しみです。
なかなか開放的な景色です。
当時は低層の建物群が眺められて今よりもいい景色だったのだろうと思います。
政庁前には模型が設置されていて当時の建物配置が伺えます。
基壇は復元されたものですが礎石はどの建物も実物が残されています。 これらの建物も復元されれば見ごたえのある場所になるのではないでしょうか。
写真には少ないですが、ちらちらと人もいて家族やカップルの姿も何組かありました。 景色もいいし、気軽に見れる場所なので立ち寄るにはいいかもしれませんね。
帰りは行きと違う道から。 なにやら土塁(土を堤防のように盛って造ったもの)がありました。看板を見てみると多賀城周辺の塀の一部で櫓(やぐら)があった場所のようです。
どうやらこの辺りは湿地だったようですね。 歴史の足跡を辿るような体験ができました。整備が進んだらまた足を運んでみたいと思います。
さて、多賀城跡を見たので続いては東北歴史博物館へ~
東北歴史博物館
車で5分ほど。近いです。
東北歴史博物館は、それまでの東北歴史資料館(1974年~)の老朽化に伴い、1999年に移転整備されました。
同敷地内には石巻市北上町から移設された今野家住宅が置かれています。 時代を感じる力強いコンクリート造の建物とその脇には池が設置されています。
奥にはひっそりと佇む今野家住宅。コンクリートと木造の対比が空間としてなんともいい味を出しています。
建物へはひろば空間と水盤で開放的なアプローチで、左手にはコンクリートのボリュームが顔を出しています。
そこはかとなくルイス・カーンの「ソーク研究所」感があるのは僕だけでしょうか?
建物に入る前に目に入ってきたのでついパシャリ。
衝突防止サイン(※)が「TOHOKU HISTORY MUSEUM(東北歴史博物館)」となっていました。
こういう設計者の茶目っ気というかこだわりが見えるとつい嬉しくなって写真に収めてしまいます(笑)
【言葉の意味】
(※衝突防止サイン:一般的にガラス張りの建物には、ガラスに気付かず衝突して怪我をしてしまう可能性があるため、「ここはガラスだよ!」という視認性のあるサインを付けることがあります。)
大きな柱に囲まれたひろば的な空間。
しばらく眺めて受付で入場料を払い展示を見てきました。
人類の歴史から東北の歴史を通して多賀城の歴史が展示されており、時代の変遷やそれに伴う人々の暮らしの変化など広く学ぶことができました。
展示物には音声ビデオもあり、分かりやすい展示内容でした。
展示を見終えて待合空間などなどをパシャリ。 建築をやっているのでついつい細かいところに目が行きます。(絶対不審者)
なにやらすごい椅子が置かれていました。ガラスを縦に積層(?)して作ったものでしょうか。
光が当たってきれいだなあ・・・
今野家住宅(博物館敷地内)
せっかくなので、今野家住宅も見てきました。
中には囲炉裏があり、入ってすぐの土間空間は昔の古民家ならではの空間と薪のにおいがしました。
縁側では読書をしている方もいました。自由ですね(笑)
そういえばお昼を食べていなかったので、博物館内のレストランに行くことに。
レストラン Green Gable(博物館内)
…閉まってました(^_-)-☆(時刻16:30)
やらかしました。展示見る前に行くんだった…
ここでは歴史の町である多賀城ならではの古代米の料理が食べれるそうで、
楽しみにしていたのになぁ…まぁ、次来た時に取っておきます。(営業時間10:30~16:30)
おなかの虫は鳴りやまないので、多賀城市のHPでオススメのお店を探します。(せっかく多賀城まで来たのにチェーン店には行きたくない男です。)
その中でまだ営業しているお店をチョイスして行ってきました。
Green Life Coffee Roaster(多賀城市内レストラン)
お邪魔したのは『Green Life Coffee Roaster』というお店。 地元のレストランという感じです。
おなかが空いていたので迷わず『デミグラスハンバーグセット』を注文。 ハンバーグ肉厚かつ高密度で食べ応えがありました。デミグラスソース最高…
食後にはコーヒーとバニラアイス。
冷たいアイスの後に飲むコーヒーは悪魔的おいしさ。
おなかもいっぱいになり、満足したので帰ります。
その前に多賀城といえば『極楽湯』がありました。 実は僕サウナも大好きで、月に3回くらいは行きます。
ここのサウナはタワーサウナというもので、席が階段状になっています。 上に行くほど熱いので上階は人気ですね。 それと露天風呂が最高なんです。適温過ぎて一生入っていられるくらいです。
最後はさっぱりして仙台までの帰路につきます。
多賀城、初めて観光しましたがまだまだ奥が深そうです。
またお邪魔します。
それでは~