不動産業の好きなところ
こんにちは。いのてんです。
私は不動産売買の仕事をしながら副業で大家業を営む31歳です。
私は不動産の仕事を24歳の時に始めました。
今年で丸7年経過しましたが、未だに不動産の仕事には大きな楽しさを感じています。
今回は、そんな不動産業界の魅力についてお話をしていきます。
不動産業の魅力とは?
あなたは不動産業にどのようなイメージをお持ちでしょうか?
不動産業界のイメージを一般の人に聞くと
・強引でしつこい営業
・取引の中身が不透明
・騙されそう、怖い
など、ネガティブな印象を持っている人が少なくないです。
反対にポジティブなイメージとして
・単価と収益性が高い
・お金が稼げる業界
・営業力が身につく
のようなイメージがあり、体育会系の仕事という捉え方をされる傾向にあるようです。
私自身も業界に入る前はどちらかというとネガティブなイメージを持っていました。
それでも入社しようと思った理由は2つありました。
1つは建築の仕事に挫折したものの、建築に関連する仕事に就きたいと思ったから。
もう1つは少しでも若いうちに営業力を身につけて稼ぎたいと考えたからです。
しかし、いざ実際に働いてみたところ、不動産業への印象は大きく変わりました。
不動産業は想像以上に面白い業界だと感じました。
その理由をお話していこうと思います。
私が不動産業界を面白いと感じた理由は下記です。
1.相対取引であること
2.高度な知識が求められること
3.価値向上の余白があること
1.相対取引であること
不動産の価格がどのようにして決まるか具体的に知らない人も多いと思います。
不動産は一物四価と言われます。
1つの物件に4つの値付け方法があるという意味です。その4つとは
・実勢価格:実際に市場で取引される価格
・公示価格:国交省が公表する価格
・相続税路線価:相続税を計算する際に使う価格
・固定資産税評価:固定資産税の評価額
です。
これらを用いて価格を定めていきます。
この中でも一番大事なのは「実勢価格」です。
実勢価格は売り手と買い手が合意した実際の取引金額を示します。
つまり「相対取引」で価格が決まるということです。
売り手が売却価格を高望みしたとしても、相場よりも割高だと買い手は見向きもしません。
逆に買い手が相場より割安な物件を探し続けても、そのような物件は売り出されません。
適切な金額でないと取引が成立しないのです。
では、相対取引における相場金額をどのようにして調べるかと言うと、それは不動産会社が「成約事例」を基に判断します。
不動産会社では「レインズ」という名の検索サイトで取引成約事例を見ることができます。
対象物件の類似物件がどのような価格で成約しているのか、販売当初の価格と成約価格がどれだけ乖離しているのか、などのデータを基に価格を割り出します。
しかし、その価格はあくまで予測の価格に過ぎません。
過去の事例を参考にしただけで、確実に今その価格で取引されるとは限りません。
その部分をサポートするのが不動産会社の仕事です。
取引価格は依頼する不動産会社および担当営業の営の力量で大きく左右されます。
力のある営業担当であれば、買い手の購入意欲を刺激することに長けているので、相場より高値で売買が成立することがあります。反対に力のない営業担当だと、本来なら売れてもおかしくない価格なのに売れない、なんて事もあり得ます。
営業担当の実力で売れ行きが左右される点がすごく面白いと感じるポイントです。
2.高度な知識が求められること
不動産を取引するためには多くの法律を網羅しておく必要があります。
不動産業で代表的な法律である「宅建業法」
建築が絡むので「建築基準法」
個人間取引が多いので「民法」
区分マンションを扱うので「区分所有法」
など、少し例を出しただけでもこれだけの数の法律知識が求められます。
しかし、いくら法律に詳しくても意味がありません。
それらの法律が不動産売買のどの点で活用されるかを知っておかなくてはいけないのです。
実際の不動産の取引をしていく中でしか学べない事も多く、実績が多いほどスキルが身につきます。
そのためにはたくさんの失敗を重ねなくてはいけません。失敗をしたからこそ身につく事もたくさんあります。
私自身たくさんの失敗を経験して知識を身につけてきました。
それでもまだまだ知らないことばかり。不動産業はとても奥深く、それが面白さを感じさせる要因の1つになっています。
3.価値向上の余地があること
主に中古物件に言えることなのですが、リノベーションを施す事で価値の大幅な向上が見込めます。
一見すると痛んでいて使い物にならないような物件も、手を加えることで新築に近い状態をつくることが可能です。
私は以前から日本の新築信仰に疑問を持っていました。世界的に見て日本人は異常に新築を好む傾向にあります。
2021年の国土交通省のデータによると、日本の住宅市場において新築住宅の取引は全体の約85%を占めています。これは、アメリカやイギリスなどの国々で中古住宅の取引が全体の住宅取引の70%〜90%を占めるのと比較すると真逆の状況です。
また、日本では中古住宅は、築20年を超えるとその価値がほぼ土地の価値だけになると考えている人が多いです。これは、アメリカやヨーロッパのように築50年、100年の住宅が高い価値を持つケースとは対照的です。
このデータや日本の風潮から私が感じていることは、本来、中古の物件は手入れをすれば長持ちするはず。なのにも関わらず、早期に取り壊されたり、低い価値で値付けをされてしまい、価値を発揮する機会を失っているのではないかということです。
それをリノベーションを用いて解決するというのは、社会的にとても意義のあることですし、新築と比較して安価で一般の方に生まれ変わった住宅を届けられるのは幸せな事のように思います。
まとめ
今回は私が思う不動産業の魅力を解説してきました。
不動産業の魅力は
・価格が需要と供給により決まる「相対取引」であること
・様々な法律が絡むため高度な知識が求められること
・リノベーションなどで手を加えることにより価値向上が見込めること
この3点です。
今回お話ししたこと以外にも不動産業にはたくさんの魅力があります。その他の魅力についても今後、機会があれは発信していきたいと思います。
今回のお話が不動産業に興味を持っている人へのの参考になればとても嬉しいです。
今後、より深いお話もできればと思っていますので、よろしくお願いします。