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Synthesizer Vの歌声DBは宮舞モカが一番優れていると言える理由
今日は数多く存在するSynthesizer V(以下SynthV)のライブラリの中で一番優れていて、お迎えするのを是非お勧めしたい歌声データベース(以下歌声DB)の 宮舞モカ を紹介したいと思います。
「宮舞モカ」は、SynthV販売元の株式会社AHSにより、声優峯田茉優さんの声を元に制作したSynthesizer V AI用の歌声DBです。
https://www.ah-soft.com/synth-v/moca/index.html
発売日は去年の2024年9月26日ですが、Synthesizer V AIが登場したのが約4年前の2020年12月26日なので、最新の部類の歌声DBになります。
宮舞モカは音声合成界隈で「完璧宮舞」と言われるほど話題になっていますが、SynthVの歌声DBの中で一番優れていると言える理由は主に3つ挙げられます。
1.今までにない抜群のパワフルな歌声
宮舞モカの一番の特徴は、可愛いキャラクターからは想像の付かない抜群のパワフルな歌声が出るということです。
宮舞モカはデフォルトでパワフルな歌声が出ますが、ボーカルスタイルのPowerfulを上げることによりハードロックにも対応できるリアルにパワフルな歌声を出すことができます。
上記の動画はCreuzer様がAdoの楽曲「ルル(rule)」を宮舞モカでカバーしている作品ですが、原曲の激しいデスボイスを忠実に再現できています。
以下の原曲と聴き比べると凄さが分かると思います。
Creuzer様はSynthVを使用したハイレベルなカバー曲の作品を作られている方で極端な例になりますが、他の方の宮舞モカの作品もパワフルな歌声を最大限に活かしたものが数多く存在します。
VOCALOIDの鏡音リンというパワフルさを要求される「天樂」のような楽曲向けとされたライブラリは存在しますが、音声合成の特性上パワフルな歌声を出そうとすると音量が不安定になる問題があり、リアルにパワフルな声を出せる歌声DBというのはなかなか出せないのが現状でした。
宮舞モカはリアルでパワフルな歌声を出せる稀有な存在だと思います。
ただし、SynthVには 夢ノ結唱 ROSE という宮舞モカに近いパワフルな歌声を出せる歌声DBが存在します。
夢ノ結唱 ROSEも是非お勧めしたい素晴らしい歌声DBなので、後日詳しく紹介したいと思います。
2024/01/04追記
夢ノ結唱 ROSEの記事を投稿しました。
2.6つもあるボーカルスタイルで非常に幅の広い声色の調整変更が可能
宮舞モカはボーカルスタイルが6つと数が多く、すべてのボーカルスタイルについて声色をがらっと変えることができるため、非常に幅の広い声色の調整変更が可能です。
以下はビームマンP様にてアイドルマスターシャイニーカラーズの楽曲「HappyFunnyLucky」をカバーされている作品ですが、ボーカルスタイルを調整することにより3人の歌唱を宮舞モカ1人だけで実現しています。
両端の2人は宮舞モカのパワフルな声を活かした調整ですが、真ん中の一人はほんわかした可愛い歌声になっています。
宮舞モカが凄いのは、ボーカルスタイルの調整によりパワフルさを自在に抑えて、デフォルトの声とは別人のような声を出すことができるということです。
SynthVのボーカルスタイルは他の歌声DBでは声色の微調整しかできないものも結構ありますが、宮舞モカはすべてのボーカルスタイルがしっかり効くので、非常に幅の広い声色の調整ができ、自分好みの声色をいくつも作り出すことができます。
以下は六炉ロロ様にてGUMIオリジナル曲「Dec.」を宮舞モカでカバーした作品ですが、一人の歌声DBだけで出したとは思えないほど多様な声色で歌っているのを聞くことができます。
3.圧倒的な歌唱力で、歌唱モードの自動ピッチ調声だけで豊かな感情表現が可能
宮舞モカは声の元となった声優峯田茉優さんの歌唱力の高さを反映しているため、歌唱モードの自動ピッチ調声だけで豊かな感情表現が可能です。
以下は小生が弌誠様の楽曲のモエチャッカファイアを宮舞モカでカバーしたものですが、ピッチの調整は歌唱モードの自動ピッチ調声を適用しただけで、リテイク機能の実行や手動のピッチ調整は一切行っていません。
本来はリテイク機能や手動できちんとピッチ調声を施すべきだとは思いますが、上記動画ではかなり良い感じに自動ピッチ調声が適用されたので敢えてそのままにしています。
自動ピッチ調声だけで一定レベルの豊かな感情表現ができれば、その後の手動のピッチ調声によりさらにハイレベルな調声を目指すことができます。
SynthVの歌唱モードの自動ピッチ調声は歌声DBの性能に左右されるため、歌唱力のある宮舞モカを積極的に推す理由に挙げられます。