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手紙の温かさに触れてみる 【ラウンドトリップ 片寄涼太】


テクノロジーの発展が凄まじいスピードで進んでいる現代。

今まで「不便だな」「効率が悪いな」と思っていたものが、テクノロジーによって解消され、わたしたち人間は様々な恩恵を受けている。


お店に直接行かなくても洋服が買うことができるし、映画館に行かなくても映画を見ることができる。

ご飯もネットで注文すれば家に届くし、授業だって学校に行かなくても学べてしまう。


一言で表すとするならば「合理的」というものだろうか。

洋服を買いに行く、映画館に行く

何をするにしても、そこに行くまでの過程で「時間」がかかる。

その「時間」を無駄にしないために、色んな方々が知恵を出し合い、テクノロジーを発展させてきて今の姿がある。


ぼくもそのテクノロジーの恩恵をたくさん受けて育ってきたため、「合理的」に動くことに慣れている。



しかし、最近とある小説を読み、テクノロジーの進化について考えさせられた。


それは

「非合理的」なものにこそ、大切なものがある

ということ。


例えば、

洋服を直接お店に買いに行けば、その道中で久々の友達に会って、ご飯を食べることになったり、店員の方に自分の体型に似合う洋服を選んでくれたりするかもしれない。

授業を受けに学校へ行けば、隣の人がペンを落として、そこから恋が始まったり、帰り道で食べたたこ焼きが美味しくて、そこの常連になり、店員さんと仲良くなったりするかもしれない。


これらは「非合理的」な時間の使い方でしか生まれないもので、テクノロジーの恩恵を受けているだけでは絶対に起きない。


テクノロジーというものは便利で、わたしたちが生活する上で”無駄を省いてくれている”ことは間違いない。

しかし、

テクノロジーに代替できてしまっているものにこそ、”人間性”とか、”あたたかさ”というものが宿っているのも間違いない。


「生産性」「効率的」

これらが重要であることに変わりないが、たまにはその逆をしてみることによって、様々な出会いや出来事に遭遇できるのではないだろうか。



そんなテクノロジーの進化とは相反して、減少傾向にある「手紙」を題材にした本を購入しました。


その名も

「ラウンドトリップ 往復書簡」


GENERATIONSの片寄涼太さんと、作詞家の小竹正人さんが、日常で感じたことや、自分の過去についてのことを「手紙」でやりとりしているものです。


メールとかLINEが登場したことによって、絶滅危惧種となってしまった「手紙」ですが、この本を読んで、とてもいいなと感じました。


メールやLINEとは違い、長い文章を書く「手紙」は、その人の人柄・人間性が如実に表れるもので、”あたたかさ”があります。


相手に想いを伝えようと思ったらすぐに伝えられてしまう現代だからこそ、手間がかかる「手紙」の良さに気づけました。


久しぶりに「手紙」を書いてポストに入れてみたいです(笑)

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2021年11月3日 けんぼーい



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