あなたの心があたたかくなります【猫のお告げは樹の下で 青山美智子】
こんばんは。けんぼーいです。
ついにこの時がやってきました。
おすすめの”小説”紹介!!
#意外にも初なんです。
なんでここまで紹介してこなかったといいますと、”書くために読むようになってしまう”と思ったからです。
ぼくは小説は完全に娯楽として読んでます。
何も考えずに、その”作者の作品に入り込んでいく”のがこの上なく幸せです。
しかし、最近、好きな小説をみなさんに読んでほしいと思う気持ちが強くなったきました。
なので、ネタバレは極力なくして、見どころを紹介していければいいかなと思います。
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記念すべき初の小説紹介は、青山美智子さんの「猫のお告げは樹の下で」です。
ふと立ち寄った神社で出会った、お尻に星のマークがついた猫―ミクジの葉っぱの「お告げ」が導く、7つのやさしい物語。失恋した相手を忘れたい美容師、中学生の娘と仲良くなりたい父親、なりたいものが分からない就活生、夢を諦めるべきか迷う主婦…。なんでもない言葉が「お告げ」だと気づいたとき、思い悩む人たちの世界はガラッと変わっていく―。あなたの心もあたたかくなる連作短編集。
余談ですが、著者の青山美智子さんとけんぼーいの地元はとても近いです。
#どうでもいい
#青山美智子さん自身が住んでいるところ公表してます
そんなことはおいといて、”200冊以上小説を読んでいる”ぼくですが、青山美智子さんの本を読むのは初めてでした。
大学の友達に勧められて、買ってみたら本当によかったです。
文章がとても読みやすいですし、続きが読みたくなるような構成となっていて、おもしろかったです。
それでは見どころを紹介していきます。
① お尻に星のマークがついた猫
この物語は”思い悩む人たち”が神社に立ち寄り、お尻に星のマークがついた猫「ミクジ」と出会います。
この「ミクジ」は50年ここで生まれ育っている宮司さんですらあったことがという”珍しい存在”です。
そんな「ミクジ」は思い悩む人たちに”メッセージ付きの葉っぱ”を落としていきます。
どうしてメッセージ付きの葉っぱを落としていけるのかというと、この神社には”ハガキの樹”といって、参拝者が葉っぱにメッセージを書き、それを樹にかけているからです。
その樹の周りを「ミクジ」が走って落とすといったものです。
例えば、
「ニシムキ」
「チケット」
「ポイント」
など、全然意味わからないですが、それが猫からの「お告げ」ということで、その「お告げ」は悩み解決の”ヒント”となっています。
それぞれの主人公が「お告げ」の意味を考えながら、悩みを解決していく物語です。
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② 青い作務衣を着た宮司
思い悩む人たちがみな神社に行くと説明しましたが、そこで必ず登場するのが、”青い作務衣を着た宮司さん”です。
この宮司さんがいい味を出していて、「ミクジ」が落としていったメッセージ付きの葉っぱの意味がわからなくて、再び戻ってくる人がいました。
その際、本当にスカッとするというか、胸が締め付けられるというか、すごく染みるような言葉を言ってくれます。
「宮司さんいいこと言いますやん!」
ってなります。
この本の中でも注目してみてほしいポイントです。
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③ 思い悩む人たち
この本は短編小説なので、”一話ごとに主人公”が違います。
・失恋を忘れたい人
・娘と仲良くなりたい父親
・なりたいものがない就活生
など、この他にも四つの物語があります。
どの物語もすごく”現実的なもの”なので、誰にでも刺さる内容になっています。
特に、ぼくは三話目の「なりたいものがない就活生」が響きました。
ぼくもこんな感じで悩んでいたなと思ったり、さすがにこの主人公みたいな決断はできなかったなと思ったりしました。
物語が七つもあるので、一つは刺さると思います。
ちなみにぼくは五つ刺さりました。
#刺さりすぎじゃない?
#人生何週目ですか?
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こんな感じで、初の小説紹介はいかがでしたか。
一回目ということもあって、まだまだ手探り状態ですが、この小説の良さが伝わっていたら嬉しいです。
青山美智子さんの本はこれしか読んでいないので、他の本も読んでみようと思います。
そうなると次は「木曜日にはココアを」とかですかね。
2021年6月27日 けんぼーい